白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

SSSS.DYNAZENON 第1話「怪獣使いって、なに?」

円谷プロの作品のようです

 以前にSSSS.GRIDMANという作品がありましたが、どうやらその流れではあるようですが直接の関係はなさそうです。円谷プロの作品とのことですが、GRIDMANはデザインにどことなくウルトラマンテイストがありましたが、DYNAZENONにはそんな要素は全くなく、むしろ勇者シリーズにゾイドを加えたようなテイストで、どちらかと言えばサンライズ的なデザイン。もっとも敵の怪獣の方が何となくベムスターを連想させるようなところのあるデザインでしたが。

     

 で、内容はいかにも今時というか。今時の少年達が唐突に怪獣との戦いに巻き込まれ、わけの分からないままとりあえず第一戦は勝利という展開。とは言うものの、彼らはコクピットにいるだけで何もしていない。

 

いかにも「今時の若者」を意識したキャラ構成

 ある程度の事情を知っていそうなのはガウマと名乗っていた目つきの悪い少年だけ。ただどういう経緯かの説明は一切なし。なぜか行き倒れかけていて蓬にパン一つで飼い慣らされてしまった人物(笑)。目つきや人相は異常に悪いが基本的に悪い奴ではなそう。ただしはた迷惑な熱血バカという雰囲気はある。

     
当然のようにフィギュアが販売されている

 一方の蓬はいかにも今時の若者というか、どこか冷めたところのある不完全燃焼系の若者。今回見た限りでは、日常に不満があるわけでもないが、特に満足しているというわけでもなく、かといって自分から働きかけてどうこうするという意志もなさそうというわけで、いわゆる「今時の若者」で括られるタイプ。恐らく家庭はシングルマザーで、その母親には交際相手がいる模様。その相手のことを蓬は特に嫌っているようでも、かといって好感を持っているわけでもなさそう。あえて言うなら「自分には関係ない」というところか。いかにも今時。

こんなキャラもこれから出てくるということか

 ヒロインに当たる南さんは、どうやら姉が以前に自殺をした模様。で、家庭はそのこともあってかどことなく寒々した感がある。今回見た限りでは、親はもしかしたら彼女よりも姉の方を偏愛していたのではということを匂わせている。そのせいか自分でも「おかしい」という異常行動をとっている(約束をしてはブッチを繰り返しているらしい)。愛情が欠落している家庭で育った子供が、他人が自分のことを尊重してくれるかどうかで自らが愛される人間かどうかを確認しようとしているという雰囲気がある。

 で、唐突に何の脈絡もなく、ただそこにいたと言うだけで巻き込まれてしまったニートが一人。彼は従兄弟で登校拒否の中学生?と二人暮らし?のようだが、この辺りもいかにも今時。

 

その「今時」要素を消化しきれるかが肝

 何かキャラクター構成にかなり無理矢理に「今時」要素をはめ込んで、今時の若者をターゲットにしようという意図が見えるのだが、果たしてそれが本当に今時の若者に受け入れられるかが肝だな。オッサンが無理矢理に若ぶって、今時の若者のことを理解しているんですよという姿勢が見えたら、逆に総スカン食らう可能性があるから。

     
Blu-rayの発売だけは既に決まっているのも今時

 ジジイの目から見たら、気になるのはクセが強すぎるキャラクターばかりなので動かしにくそうだというところ。普通に動かしたら初期設定とキャラがぶれてくる。そこに成長を絡めるというのが一般的な描き方だが、それを自然に描けるか。そこが嘘くさくなったら、若者に総スカン食らう可能性は大。そこのところが一番不安。何しろGRIDMANでは「すべてはヒッキーの妄想世界の話でした」という夢オチをつけて腰砕けになってしまったという前例があるので。

 

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