白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

100万の命の上に俺は立っている 第4話「コルトネルのカハベル」

何やら普通のファンタジー化してきている

 また新キャラが登場してます。位置づけとしてはシナリオ解決に絡む重要なNPCと言うところでしょうか。で、このキャラが「生き物の肉を割くことに異常な快感を感じている変態騎士様」ってのがいかにもこの作品らしくはあるが。

     
この作品も原作は大分先まで進んでいるようだが

 ただ話が何だかんだで普通のファンタジー方向に向かうと、取って付けたような「闇」要素がどうしても浮きまくる。今回も女王様キャラが自分の闇の根元を解説していたり、主人公が唐突に「異常な」部分を見せて他キャラをドン引きさせたりなんて展開はあったが、それが作品の流れ全体から見ると完全に浮いている。どうしても作品自体が普通のファンタジー方向に向かっている展開になっているので、とってつけたような「この作品の独自性」を示す要素があまりに馴染まずに空中分解寸前。

 まあ作者としてはこの要素こそが自らの作品の独自性であり、それがなかったら十把一絡げの異世界転生ものに一括りされてしまうから、何が何でもその要素を入れようとするのは分かるんですが、そもそもの世界観と馴染んでないんですよね。実際は大した不良でもない奴が、自分は不良だと突っ張って無理しているようなぎこちなさが作品全体から漂いだしている。

 多分主人公キャラや作品の世界観から見れば、どこかで作品全体が「暗黒変」する可能性は高いんですが、しかしそうなったからと言ってそれが作品が面白くなる方向に向かうかと言えば多分全く逆になる。

 無理せずに普通のファンタジーでまとめた方が作品自体は座りが良い気がしますけどね。変に主人公の「闇」部分を強調するのでなく、単に人付き合いが苦手で頼りない主人公が、異世界でドタバタに巻き込まれて成長していくってオーソドックスな話で何ら問題なかった気がするんですが。まあ今時は最初のインパクト勝負になってるんで、無理矢理にでも独自性や突き刺さるものをアピールしたがるのは分かるんですが。