白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

NOBLESSE-ノブレス- 3「冬の足音/Fall Out」

明らかにヘッポコホームコメディーが主の作品のようで

 何かヘッポコノリのホームコメディをやっている合間に、M-21君が拉致られてしまったようです。今回の主役はM-21君ですか。実験体として殺伐とした日常を送ってきていた彼が、学園の警備員として雇われて生徒達の中で日常を送っている内に、自分自身でも意識していなかった安らぎのようなものを感じ始めており、彼自身そんな世界を守りたいという意識が芽生えつつある。本質的に「くそ真面目な良い奴」って面が現れつつある。何だかんだで前回から登場のあのレジス君とは対立しつつも、実はいい相棒になるんじゃないかって雰囲気さえある。

 そしてレジス君ですが、実力を未だに見せてませんね。実際にどのくらいの力があるのか。主人公と同等クラスの実力があるとすれば、あの改造人間程度は指先一つでダウンでしょうが、どうもライとフランケンとのやりとりを聞いていたら、主人公よりは能力的に劣るような雰囲気ですね。でも改造人間如きに負けるレベルではないんじゃないですかね。M-21君は相手が悪いと考えて、彼のことをかばったようですが。プライドの高いレジス君としては、それはそれで屈辱だった模様ではあります。

     
原作は意外と古い漫画なんですね

 で、存在感が薄すぎているのかいないのかが分からないのが、常にレジスと二個一で行動しているセーラ。キャラとしても「すごい美少女」って以外の特徴がない。時々レジスに黙ってツッコミ入れているような様子があるのみで。

 しかしこうして見ていると、あの異能バトルのような展開よりも、その間のヘッポコホームコメディーの方がこの作品の本流なんじゃないかという気もしてくるな。学がセーラに惚れているんかと思っていたら、実はセーラではなくてレジスの方だったとか、何かハッキングの攻防の間に敵のハッカーと親睦深めちゃってたり。まるっきり砂浜でどつきあってから「お前なかなかやるな」に近い展開になっちまっている。

 

ハード系設定の方は今後どうなるんだろう?

 作品世界の根幹にはどうやら太古から人類を守護してきたノブレスという存在(ヴァンパイアをイメージしているようであるが)と世界征服を狙う(?)ユニオンなる悪の秘密結社があり、ユニオンはショッカーばりに改造人間まで作り出しているというわけか。で、ノブレスはなぜかユニオンの動きを監視していると。この両者の戦いが作品の根幹にあるはずなんだが、あまりに日常学園ヘッポコホームコメディーが主を占めているせいで、そういうハード系の設定の方は忘れそうになる。

 そういうハード系設定の方を忘れそうになるのは、そもそもライ達はユニオンに対して積極的にどうこうしようという感じがなく、向こうから攻撃してきたら防衛するだけで、特に「人類を守るために悪の秘密結社を叩きつぶす」という類いの仮面ライダー的使命感は持っていない様子だから。見ているとただ単にヘッポコ日常を送る方が目的で「ただしそれの邪魔するんならお前らぶっ殺すぞ」という印象。

 で、そのヘッポコ日常の方では、相変わらずフランケン母ちゃんは苦労が絶えないって展開。ご主人のライはズレまくってるし、気がつけば居候はドンドンと増えているし、全く気苦労の多い立場である。あげくにはM-21の給料のことまで考えていた(笑)。M-21の方は日常生活を完全に居候している上に、特に金を使うべき場面がないもんだから給料のことなんて微塵も考えてなかったみたいだけど。