私の本業の方の洒落にならない状態は相変わらずで(なぜか給与と責任や重圧が反比例するのは何とかして欲しい)、時間と精神力がとことん削がれるせいで、数年前から毎度毎度の感想を書いている余裕がなくなってしまっている。それでも今期も一応何作かのアニメはフォローしているので、まとめて最終評価だけをアップすることにする。
2026年の冬アニメについての作品評価の点数を発表します。なお2クール連続作品の場合は、最終回が含まれるシーズンに最終評価することにしています。また何話かチェックしたが途中脱落した作品などもあります。
評価についてはまず総合評価はA~Dの4段階でAが最上でDが最低となります。各項目は「キャラの魅力」というのはいわゆるキャラ萌えとかいうのではなく、キャラがリアリティや魅力を持ってキチンと描かれているかということ。「ストーリー性」はそのものズバリの盛り上がる興味を持てるストーリー展開となっているか。「納得性」というのは話の設定に無理があったり、ストーリー展開が無茶だったり、演出がひどかったり、そもそも作品が完結しなかったりなど、納得しにくい難点を抱えていないかというものになり、各項目3段階で評価しています。
お気楽領主の楽しい領地防衛~生産系魔術で名もなき村を最強の城塞都市に~
総合評価 C
キャラの魅力☆☆ ストーリー性☆ 納得性☆☆
完全にマンネリ化している転生ものの変化付けとして、最近は主人公のジョブが錬金術師のパターンが増えているが、いわばそれの亜流。戦闘系のスキルがなくても、現代文明を知っている者がその産物を魔法で製造出来たら結局は無双できるという話。で、パターン通りに主人公がひたすら特殊技能で無双していくだけの極めてご都合主義かつ単純なストーリー展開で、数か月もしたら他の作品と記憶がコンタミして区別不可能になる作品。
ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~
総合評価 D
キャラの魅力☆ ストーリー性☆ 納得性☆
やりこみ好きのゲーマーがゲームの世界に転生するが、そこでウルトラハードモードの召喚士を選んで血道にレベルアップを果たしていくという話。とは言っても主人公の努力なんて作中で年月が勝手に経つだけたらさして意味もなく、確かに主人公の能力に限界は設定してあるが、作品展開内においては実質的に無双に近い。こうなったら凡百の転生無双ものの中に埋まるだけ。
勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録
総合評価 B
キャラの魅力☆☆☆ ストーリー性☆☆ 納得性☆☆
勇者と言うのが死ぬことを許されず延々と敵である異形のクリーチャーと戦わされる刑罰というのが斬新な設定ではある。戦闘シーンなどはテンポが良く、また作画のクオリティも非常に高い。個人的にはいささかエグイ描写があることが気にならないではないが、エグさを目的としているわけではないので必然性の範囲内。一癖も二癖もある勇者連中がなかなかに存在感を主張していて面白い。もっとも一番気になるのは「この作品完結するのか?」ってこと。結局入れ込んだ挙句に途中で放り出される「Helck」パターンがあり得るので、どうしてもそれを警戒して半分退いて構えてしまうのが最大の難点。
貴族転生 ~恵まれた生まれから最強の力を得る~
総合評価 C
キャラの魅力☆ ストーリー性☆☆ 納得性☆
チートスキルを持って皇帝の13番目の王子として転生した主人公が、その能力を生かして活躍する話。大抵の転生ファンタジーは冒険者としてモンスターと戦うパターンだが、あくまで王子としての政争が中心であるのが特徴。それだけに内容的に地味さを伴うが、何よりも問題はその政争があまりにご都合主義的展開で極めて浅いこと。
葬送のフリーレン
総合評価 A
キャラの魅力☆☆☆ ストーリー性☆☆☆ 納得性☆☆☆
流石に作画、シナリオなどの全ての点でレベルが高く、それについては今期の作品の中でも群を抜いている。終盤の神技のレヴォルテとの戦闘シーンは流石に唸った。ちなみにメトーデがどう見てもメーテルだったのには別の意味で驚いた(セリフ回しなんて完全に池田昌子そのものだったし・・・)。もっともそれ以外のエピソードは今回は比較的地味な話が多かったが、それでもしっとりと見せてくるのは作品として非常に良くできている。
転生したらドラゴンの卵だった~最強以外目指さねぇ~
総合評価 D
キャラの魅力☆ ストーリー性☆ 納得性☆
転生したら卵だったというのが一番の特殊性で、いわば出オチ作品。その後もドラゴンとして進化をしていくのだが、そもそも主人公に目的らしい目的がない(あえて言うなら生き残ることが目的)ので、ストーリーに方向性がなくて、それがグズグズした雰囲気につながる。結局はその見通しの悪さなどから何か今一つ盛り上がらない作品になってしまった。
勇者パーティを追い出された器用貧乏
総合評価 C
キャラの魅力☆☆ ストーリー性☆☆ 納得性☆
典型的なお約束通りの追放もの。比較的早めにざまぁして、後は主人公が別のパーティーと活躍する話にしたのは正解。とはいうもののその展開に独自性は薄い。終盤にどうやら次につながる設定が垣間見えたので続きは第二期でということなのだろう。とにかく今期だけでは極めて中途半端。第二期の展開いかんだが、正直なところ大化けはありえないと感じてしまう。
29歳独身中堅冒険者の日常
総合評価 C
キャラの魅力☆☆ ストーリー性☆ 納得性☆☆
たまにあるオッサンシリーズの一環・・・というには29歳という年齢設定は微妙(還暦の私から見れば完全に若造である)。そのオッサンが突然に子供を育てるという雰囲気の作品。単なる異世界ファンタジーならパターン化しすぎているから、そこに父性要素を加えたというのが分かる。父娘ものとして見たら、キャラがそれなりに描けていて合格点。もっともその分、ファンタジーとしての側面は極めて弱くなっている弊害がある。まあ最後までどことなくほんわかした空気で押していくつもりなんだろうが、ある程度限界は見えている。
勇者パーティーにかわいい子がいたので、告白してみた。
総合評価 B
キャラの魅力☆☆☆ ストーリー性☆☆ 納得性☆
もうファンタジーはどうでも良い完全なラブコメ作品。そう割り切って見たら楽しいドタバタは意外に悪くはない。厨二臭全開の主人公設定は、一般的にはあまりリアリティを感じないキャラだが、むしろこの類の作品の視聴者層には逆に分かりやすいか(年季の入ったオタである私の目から見ても、実は部分的に共感できるところがあったりする)。ただいつまでもこのパターンだけで押し切るのは限界があり、それは既に見えている。
MFゴースト 3rd Season
総合評価 C
キャラの魅力☆ ストーリー性☆☆ 納得性☆
EVカーが主力になりつつある時代に、あえて無理矢理な状況設定を持って行ってガソリン車のレースを描いていたり、オッサンとなった頭文字Dのかつてのライバルたちが解説者として登場したり、なんか「昔は良かったな」と懐かしんでいる雰囲気の強い作品。まあ作者の「ガソリン車のレースしか描けない」という事情が一番反映しているのだろうが・・・。実際に相変わらず人間のドラマになったらグダグダしているだけで面白くなく、レースシーンしか見どころのない作品ではある。
魔術師クノンは見えている
総合評価 C
キャラの魅力☆☆ ストーリー性☆ 納得性☆
生まれつき目が不自由というハンデを背負って生まれたが故にやや内気なところがある少年が、それを魔法の力で克服して・・・という話かと思っていたら、主人公の性格が開始数分で完全に豹変してチャラ男になってしまったところで思わず肩が落ちた。最初の設定が全く無意味で、特に目が不自由という設定も事実上無効化している。何のために持ってきた設定なんだと呆れたところ。後は例によっての主人公がひたすら無双していくパターンでいささか食傷気味。
中途脱落作品
「お前ごときが魔王に勝てると思うな」と勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい 第4話で脱落
タイトルからスローライフものかと思っていたら背景が暗すぎで、かと言ってダークファンタジーというには空気がぬる過ぎると極めて中途半端。また主人公に行動目的が見えておらずストーリーの先の見通しが悪い。勇者パーティにざまぁするのかと思っていたらその様子もないし、またそうなったからと言ってどうなるわけでもなくというところで、とにかくあらゆる点で中途半端さが目立ってしんどくなった。
魔王の娘は優しすぎる!! 第1話で脱落
ほんわかした平和な空気は嫌いではないが、流石にあまりにほんわかし過ぎでメリハリがなかったことから退屈してしまった。
穏やか貴族の休暇のすすめ。 第6話で脱落
ファンタジーものとして見ていたのだが、随所に感じられるBL臭が段々と耐えがたくなってきた上に、ファンタジーとしても展開が安直過ぎて盛り上がりが欠けることから脱落。
異世界の沙汰は社畜次第 第3話で脱落
転生ファンタジーかと思っていたらもろにBLものであって、それ以上でもそれ以下でもなかった。あえて言うなら「聖女の魔力は万能です」のヒロインを男にしたイメージ。正直、BLものは気色悪くて問題外。
総評
この期に及んでも毎度毎度こうも同じパターンの作品ばかり・・・ってのが本音。その中で「フリーレン」は完全に別格として、まずまずだったのは「勇者刑に処す」。今時アニメらしく無駄にエグイシーンがあるのは若干引っかかるが、まあそれを描きたい作品でないのは分かるので一応許容範囲(実はギリギリではあるが)。そして意外に悪くなかったのが、完全にマヌケ作品である「勇者パーティーにかわいい子が」。これは基本的にマヌケ作品は嫌いではない(主人公のマヌケ設定に無理がありすぎてイラつかない限り)私の志向の反映なだけ(「究極超人あーる」とか好きな人間なんで)。
「MFゴースト」なんかは「頭文字D」のファンへのサービスか、オッサン化したかつてのライバルたちを解説の形で引っ張り出してきているやり方は、正直なところ懐かしさよりも「お前も既にオッサンなんだ(私の場合はオッサン通り越してジジイだが)」を突きつけられるようで逆に悲しくなる。それと時代の変化に取り残された未だにガソリン車によるレース作品しか書けない作者の焦りみたいなものまで滲んでいて、非常に複雑な気持ちにさせられる。
私個人としては困ったのは、既に社会の一部の嗜好として定着したかに見えるBLものの台頭。LGBTが言われるご時世だが、完全にヘテロである私の場合、BLが出てくると「キモイ」と感じることは否定できない(ただしLGBTは尊重する立場なので、ゲイやレズを差別する気は毛頭ない)。しかし目下のところ一般的なエロは完全に分離されているが、BLは何の指定もなく唐突に出てくることが多いのには戸惑う。今回の「穏やか貴族」とか「社畜」はまさにそれ。BL嗜好を出すのなら最初からそういうマークでもつけてくれていたら、こちらも最初から避けられるので助かるのだが・・・。
2025年秋期アニメ作品評価