白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2023年春アニメ 水曜日編2

デッドマウント・デスプレイ 第2話「The New World-異世界-」

 うん、お約束通りミサキはゾンビ復活することになったか。ただ1つ気になったのは、脈拍が完全に停止して体温も低いようですから、それってその名の通り動く死体なんで、そのまま時間が経てば段々と身体が腐っていくはずなんですよね。ポルカが施した復活処理にその辺りの対策がなかったら、段々と「お見せできません」というエグい状態になって、最後はスケルトンに至ると思うんだが、その辺りはどうなってるんやら。ポルカ自身は「まだ辛うじて完全に死んではいないから、とりあえず魂を引き留めて、後は復活呪文で蘇生してもらう」という考えだったようだが、残念ながらこの世界には復活呪文(レイズとかアレイズとか)をリアルに使える術士がいなかったと。まあそもそもこの世界に来た時から、魔素の類いが異様に薄いってことを言ってなかったっけ。

     
最新刊は間もなく11巻が出るようで

 SF的ファンタジー的設定を持ってくれば、現代社会はかつて太古に栄えた魔法文明が資源としての魔素を使い尽くしてしまって滅亡した後の世界って設定も可能なんだよな。そう言えばSF作家であったラリイ・ニーヴンが書いたファンタジーに「魔法の国が消えていく」というのがあって、そもそも魔法は魔素とかマナって資源を使って作動しているって概念は、最初はその辺りから来ていたはず。ニーヴンって私の認識では「リングワールド」を代表作とするSF作家なんだが、実は今日のファンタジーの基礎概念を作った作家でもあるんだよな。もっともリングワールドも作品の舞台設定はSFなんだが、話の中身自体はファンタジー的冒険要素があるから、彼がSFとファンタジーの両方を書いたってのは納得が出来る。

 

 

 完全に話が横道にそれて与太話になってしまったが、この作品自身はやっばりポルカ(の前世)がネクロマンサーだったせいで弾圧されて(もっともその相手にはかなりエグい復讐をしたようだが)安らぎを得ることが出来なかったので、あえて勇者に殺されることで転生を試みたって話の模様。その結果として現代社会にやって来たんだが、まだまだ感覚のズレがある上に、その特殊能力のせいでこの世界でも安らぎをえることは難しそうだぞ、どうするんだ? というお話のようです。もっとも彼が転生してきた現代社会も、殺し屋が昼間っから大手を振って跋扈しているというかなり極端な社会で、どうもリアル現代社会とは乖離がある半ファンタジー的世界ですが。まあそこをあまりリアルに設定しすぎたら、結局は「はたらく魔王様」みたいな作品になっちまうが。

 本作の場合は異世界から来た主人公の感覚のズレから来るドタバタを描くっていう軽い作品ではなく、時折挿入させる無駄にクソ重い設定から察するに、どうやら半端にバトル的要素なんかも入ってきそう。という展開が大体見えてきたところで、やっぱりどうもこの作品はあまり私の好みのタイプではないなという予感がプンプンとしてきている。そういうわけなんで、本作については現時点で半オチします。次回見て「ああ、やっぱりそういう雰囲気ね。あまり好きじゃないわ。」ってなったらそのままオチて自然消滅しますし、「おっ、実はこんな線を狙ってたのか!!」となったら続けます。

 

 

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