老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます 第2話「野望の王国」
異世界に転生(というよりも転移能力を持ったわけだが)した浪人女子ヒロインだが、いよいよ自らの老後の安泰を求めて王都に乗り込むことを決めたようです。評判の良い領主の伯爵に接近して、そこから現代知識と商品を利用して商人としてチートしようという考えの模様。まあ商売するつもりなら、こんな辺境の村にいては無理だから。
で、今回は現世からお取り寄せだけでなく、行き来を出来るという能力を利用して、銃刀法無視して海外で護身用の火器を調達した模様。まあイメージできたらどこでもいけるんだったら、確かにGoogleアースで現地調査したら、異世界経由で海外でも飛べることにはなるわな。実際、私も遠征先などをよくGoogleマップで事前チェックするが、あまりそれをやり過ぎたら初めて来た気がしなくて、旅情がぶっ飛んだなんて弊害も経験しているが。これって究極まで行ったら、実際に旅行しなくても旅行した気になれる「なんちゃて旅行(今風に格好つけたらバーチャル旅行か)」も成立しちゃうよな。
ただ異世界の方ではGoogleがないからあちこちには実際に行くしかないので、移動するとなったら中世ファンタジー世界に付き物のモンスターやら盗賊やらの襲撃(ファンタジー世界でなくても盗賊の襲撃は日本の中世でもあった)やらに対処する必要があるから、そのための護身兵器を調達と言うことか。まあ攻撃関係のチート能力のない一般人だったらそれは必然か。ネットスーパーの方は血道に冒険者を雇った挙げ句にフェンリルを餌でてなづけたおかげで護衛が無双化したが。
もっとも海外の民間傭兵のところに飛んでってのは結構突飛。またそこを金貨の現金化ルートにもした模様。こういう辺りの発想って結構突飛なんだが、どうもヒロインの影の参謀の兄貴って、作者の投影なのかな。そういう気がする。ちなみに「悪党は既に人間じゃないから、躊躇わずに殺すべき」っていう結構物騒な考えを固めていたが、これって普通の女子高生が簡単に割り切れるものでないですが、このヒロインって異常にドライですね。
とりあえずお約束コテコテ街道驀進中ですね。目下のところ作品に特に破綻はないが(正直なところ、現代っ子のカリカチュアのようなこのヒロインは苦手ですが)、それだけに展開がかなり読めてしまって、その意味では可もなく不可もなくになってるな。
異世界のんびり農家 第2話「第一村人」
怒濤のようなご都合主義展開で、ドンドンと住環境が整備されていく主人公周辺。いつの間にか小屋建てスキルが向上してますが、ただ生活に不可欠な布はそう簡単に作れんぞと思っていたら、そこはご都合主義炸裂で蜘蛛型モンスターのザブトンが突然に加わって簡単に解決。衣食住の食住に続いてこれで衣も解決という安直オチ。さすがに自分で機織りまですることになったら、農作業やってる暇がないし。
ただ引っかかるのは未だに塩が調達できてないんですよね。ここは森の中だから海水がないので塩水から塩を取るという一番簡単なことが出来ない。だからサラッと言っていたように岩塩でも見つけないと塩の調達ができない。後はご都合主義的に化石海水の水脈でも見つかるか。ナトリウム塩化物泉の温泉でも湧きゃ一発解決だが。
実際には彼はこの世界に来てからかれこれ一冬を越すぐらい滞在しているんだが、その間に塩を取ってないんだよな。通常はここまで塩を取らずに肉体労働(まあ万能農具を使用している時は肉体負荷はない設定らしいが)を行っていたら、もう既に体調を崩しているはずでは。塩分不足は単に「食事が物足りない」なんていうレベルではなく、もっと深刻な身体のトラブルを起こすから。だから本来なら、獣の生血を吸ってでも塩分の補給が必要なレベルに来ていると思う。菜食中心だからカリウムばかりだし。
というような医学的な話はともかくとして、正直面白くないんだよな。あまりに普通にスローライフ過ぎて。ご都合主義で村を作っていく過程を見せられてもな・・・。今回新たな住人が増えたわけだが、それが別にドラマでもなんでもない。多分次回もさらに新たな訪問者が来るんだろうが、そこから何かドラマが始まるという予感もない。ぶっちゃけ、ここまで架空世界のスローライフ中継に徹されると、こっちに何を見てくれと言ってるンやら・・・もう既にカウント9ぐらいまで来てるかな。他に何も作品がない時ならともかく、今期はとにかく異常に多いから。
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