白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

転生したら剣でした 第10話「蜘蛛のトラップは反則でした」

なんか怪しい陰謀のようなものを匂わせていますが

 冒頭から何やら企んでいる悪党がいるようなことを匂わせています。恐らくこれがフラン達に対するトラップとして影響するんだろうけど、単独でフラン一行に何か恨みでもある奴とかいうような浅い話でない限りは、話数を考えると今更決着も付かずに「何やら大きな陰謀が背後で動いているようですが、それが気になる人は第二期制作の要望を上げてください」で終わりそうな気も。もっともこの作品も、あえて第二期作るほどのレベルでもないんだよな。結局は最近の量産型有象無象の一環に収まってしまっている。

   
原作はラノベですか

 この段階においていきなりアマンダの台詞という形で、怒濤のように「この世界の決まり事」を延々と説明させるという展開自体が、あまりにレベルが低くて溜息もんなんだよな。この手の世界の説明ってのは、本来はもっと早くにしておくべきものなんだが、困ったことに小説なら地の文でズラズラと書けば良いんだが、アニメにすると延々ナレーションさんによるルール説明って感じになってしまうからやりにくいんだよな。だから後回しにして「お察しください」になる場合もある。原作知らないし読む気もないから分からんが、原作自体がこの段階でいきなり世界観の説明始めるようなら、最初から詳しく考えてなかった可能性があるし、アニメがここでいきなり入れたんなら、有耶無耶で済ませるつもりが限界が来ちまったということで、まあどっちに転んでもあまり褒められた話じゃない。

 

 

トラップに巻き込まれて危機一髪のフランだが・・・

 結局は前半は怒濤の「この世界の決まり事」に対する説明だけで終始しちまった。なお背景でフラン達が深層まで潜っていく過程を入れていたが、これって場合によってはまるまる省いても良い内容だから、所詮はBGMレベルなんだよな。で、話がようやく動くのが後半になってから、恐らく冒頭に唐突に出てきた誰かの陰謀が影響して、ダンジョン内のモンスターの構成が急に高度化していて、進化した蜘蛛の親玉が高度なトラップを仕掛けて、フランが錯乱した仲間の巻き添えでそれに巻き込まれて危機一髪という展開。

 発動したトラップは「テレポーター+装備解除」ということで、師匠と引き離されるというフランにとっては一番ヤバいパターンに追い込まれて、ここまで無双の快進撃を続けてきたフランの危機一髪って展開なんだが・・・。普通に考えても、テレポーターはともかく、強制装備解除ってかなりご都合主義の無理くり設定なんだよな。そもそもそんな複雑極まりないトラップ設定する必要があるのかというのと、どうやって設定するのという話。武器だけ残すなんて無理。100歩譲ってあり得るとしても、設定としては生体だけをテレポートさせて、付随する無生物はテレポートさせないという分類ぐらい。ただそれだとテレポートさせられたフラン達は全裸状態になっちまうので、アニメとしての制作上もろもろの問題が出ちまうってのは理解は出来るが(まあ小説なら可なんだが)。

 さすがにあまりにフランが無双化してしまっていたので、話を盛り上げるための「フラン危機一髪」シチュエーションを作ろうとすれば、こういう無理くりになるしかなかったって事情は良く分かるんだが、そもそもそんな状況になっちまったこと自体がストーリー立てが最初からまずいってこと。まあとにかく導入で読者の気を惹かないと後がないなろう系の場合、そういう無茶な設定にせざるを得ないことも理解できるが、これこそが私が「なろう系はもうオワコン」と言っている理由でもある。

 

 

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