白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

Engage Kiss 第13話「未解決で大団円」

見事な「ヘッポコで大団円」

 うん、全く持ってタイトルの通りに「未解決で大団円」だけど、より正確に言うと「ヘッポコで大団円」だな。まあこの作品らしく、だらしないタラシ男を中心に、強烈なブラコン妹ともろに悪い虫そのものの悪魔の対立という、なんともまあヘッポコでお約束の落ちに落ち着きました。何しろ主人公が諸星あたるのような奴ですから、回りが「ダーリンはうちのものだっちゃ」と電撃飛ばすという展開になってしまう。

   
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 結局はカンナを抑えたのは、何だかんだでキス一発でたらし込まれたキサラだったと。本当に主人公のシュウって女をたらし込む以外には何の役にも立たない奴なんだよな(笑)。両親の墓前で「まだ何も出来ていない」って言っていたが、確かにその通りで、根本的なところは何も解決してないんだよな。ゲートとして封印されていたはずの妹はチョイチョイ逃げ出してきてはつきまとってるようだが。

 で、その状況に呆れつつも複雑なのは元カノのアヤノ。あれだけ散々利用されてコケにされてもまだシュウに未練タラタラ。ビッチシスターに「私はお前ほど諦めが悪くない」と嫌味を言われてましたが、本当に諦めが悪いというか執着がかなり強いようです。母親なんかにしてみたら「もっとまともな男捕まえてよ」ってところだろうけど。

 

 

実は一番のヘッポコはアスモデウスだったかも・・・

 ヘッポコ落ちと言えば、今回の件を目論んだアスモデウスですが、ドサクサ紛れに出てこようとしたところをアッサリとキサラに刻まれてしまって「えっ?」って感じでしたね。何か「アスモデウスもあれだけ完膚なきまでやられたらしばらくは動かんだろう」なんてことを言われてしましたが、実際のところ一番大者ぶっていた割には結局は完全に空回りで、「一体何がやりたかったの?」のナンバー1はアスモデウスですな。由緒正しき古代の悪魔の名を冠しておきながら、実際はかなりヘッポコの肩透かしだった。記憶喪失で男に騙された悪魔少女にいとも簡単にやられちまうとは・・・。

 まあヘッポコヘッポコした落ちですが、実際にはこの作品の場合は綺麗にまとめるのはこれしかなかったと思いますよ。マイルズが死んだ辺りではあまりにハード展開しすぎて、「この作品、どこに向かう気だ」って疑問符満載でしたから。まあ無理くりにこの作品が本来目指すべき方向に持っていったというところですね。無理くりで無茶な展開だが、そもそもこの作品の場合はそれが正解。そもそも一貫したテーマとかがあるような作品でもないし。

 と言うわけで、私は最初からヘッポコヘッポコと繰り返してますが、これは何も酷評しているわけではないんですよ。無理くりでヘッポコな落ちだけど、この作品らしいし、これで正解というのが私の評価です。

 

 

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