まあお約束の芸能界では良くある葛藤という奴で
今回は衝撃のお約束展開(笑)。やっぱり七海はアザリエのボーカルでしたという見え見えの話のカミングアウトです。
七海の昔語りがされますが、その内容自体は極めてありきたりでお約束です。要は最初は純粋に音楽が好きという情熱だけで進んできた彼女たちが、現実の壁に突き当たって苦戦しているうちに、商業主義と金の力に絡め取られてしまって最初の精神を失ってしまったと。自らの進む道も分からなくなり、仲間たちも何となく変わってしまったことを感じていた七海は、その気持ちを晴らすために路上ライブをしていたというところですね。
七海自身が「アイドルバンド」という言い方をしていたように、唐沢の路線ってのは音楽性云々ではなく、どうやれば受けるかという明らかにそっち方面からのアプローチ(多かれ少なかれ今の商業音楽は大抵そうですが)なので、曲は精神性抜きで受けそうなものにするし、売るためには際どいコスチュームなんかもありって典型。七海が目指していた音楽性とは全く無縁の世界でしょうから、ストレス溜まるのも当然。
そして英子は脱皮したということですが・・・
そしてその七海の思いを知った英子は、七海に送る歌を。今までから大きく脱皮して、自らの感情を込めたアップグレードした歌が大感動を・・・というところですが、残念ながら歌自体はそんなに変わったようには思えませんね(笑)。まあこれがコミックと違ってアニメ表現の制約って奴です。とりあえず視聴者は、ここで英子の歌がすごいことになったんだと了解してくださいというのがお約束と言うことで・・・。
英子はようやく「人のために歌う」ということで「たみくさのために」ですか。それが英子の自分らしさにもつながるということで。それにしても孔明は今回は脇でウロチョロしてただけですが、まさに神出鬼没でした。結局「自分らしさ」なんてのは横からアドバイスしたからどうなるというものでなく、自分でつかむしかないからということで影ながらサポートに徹したってところにしておきましょう。
ただ英子の歌が一段脱皮するには必要な過程なんでしょうが、内容が「真面目な芸能界もの」になってしまったせいで、当初の「諸葛孔明が現在に転生して、その知謀によって新人歌手のプロモートをする」というおかしみが消えてしまいましたね。ここ数話で作品名自体が急速に失速気味なのが気になる。正直なところ、別に普通の芸能界ものだったら私は興味は湧かない。
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