白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2022年春アニメ 水曜日編2

パリピ孔明 第2話「孔明、計略を使う」

 ついに英子に天下を取らせるために軍師孔明が活躍を始めるというのが今回。いきなり石兵八卦を用いるというのが、三国志オタの店長でなくても納得の策略。しかもさすがの人物鑑定眼。英子は脳天気だから憧れの歌手というだけでMIAを良い人と決めつけていたが、孔明は初見だけでしっかりと相手の人となりを読み切っているという。さすがに魏延に反骨の相があると見切った人物だけのことがある・・・というところだが、正直なところ魏延の件については単に武闘派の魏延と馬が合わなかっただけなんだよな。魏延は最終的に蜀を裏切ったとされているが、あれだって本当に裏切ったかは微妙。そもそも劉備に対しては強烈な忠誠心持っていたし。彼自身は漢中平定で大活躍していて、押しも押されぬ実績を上げている。それにも関わらず「いつか裏切る」といわれ続けたのだから可哀想になる。まあアクの強い人物で、どうも好悪の差が激しい人物だったようなので、孔明的には使いにくかったのだろうが。ちなみに孔明が信頼したのは、地味に確実に完璧な仕事をこなす趙雲。まあ良く分かるわ。誰でも部下に欲しいタイプ。

     
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 さて無名の英子を自分の当て馬にしようと画策したMIAであるが、孔明の石兵八卦によって英子の部屋に引き込まれた客は部屋から出られずに、そうしている内に客は英子の歌に魅了されたと。まあ孔明が言っているように英子の歌自体に魅力が無かったら成立しない計略でもあります。この辺り、孔明は英子の実力には全幅の信頼を置いているということのようで。店長は孔明のことを超三国志オタのコスプレなりきり野郎と考えているようなんだが、その内に「こいつ、マジで孔明なんじゃね?」ってなってきそうな気がするな。

 それにしても上手いし面白いわ。元ネタの三国志のエピソードをさり気に持ってくるという辺りは、孔明を使う以上絶対に必要な展開。やっぱりこの作品「あれは間違いなく孔明」ってのがあるのが最大のポイント。「いや、孔明って絶対そんなことしないから」と視聴者が思うようなら終わり。作者自身が孔明に対しての「こういう人物」という確たるイメージを持ってるんだろうということを感じる。だから孔明が現代で歌手のプロモートをするという突飛な展開でもキャラ崩壊しない。正直、本作は最初から全く期待してなかったんだが、今回見てると俄然面白いな。

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勇者、辞めます 第2話「明日の自分が楽になる仕事をしろ」

 魔王軍に仮配属になった勇者様が最初に行ったのは・・・ツンデレ魔将軍様をいきなりたらし込んだ(笑)。それにしても最初からそういう雰囲気はあったが、もろにツンデレキャラだった。しかしデレるのがいささか早い気が。

     
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 組織に良くある「優秀な人材がいたらそいつに全仕事が降りかかってしまって、本人が過労でぶっ倒れる」という典型パターンです。またこの手のタイプは部下に仕事を任せるということができない性分というのはお約束です。ある程度以上の組織になったら一人はいるタイプ。有能であるが故にその有能さに押しつぶされてしまうという自爆型です。

 前回の流れから、恐らく組織内の内政的な話になるだろうとは予測していたが、本格的に文系勇者様みたいな話になってきたな。ただひっかかるのは、パーティーの仲間さえ持て余して最後は見捨てて自分だけで魔王倒しちまったような勇者が、なぜこんなに組織論に通じているのかってこと。ボッチ勇者にしたら違和感あるんだよな。自分に実践していたらあそこまで孤立して追い詰められなかったのでは、なんて思ってしまうのだが。

 それにしても四天王のキャラを見ていても、とことん邪悪さの欠片もない魔王軍だな。勇者が魔王軍に転職したのも理解できる。確かにあんな魔将軍様だったら、私も助けがてらにおちょくりたくなる(笑)。それにしてもサキュバスらしいのに、やけに奥手っぽいのは何なんだ? 何かそっちの方には大きな問題を抱えてそう。

 で、上司たる魔王様自身も、彼女に負担がかかりすぎて危ない状態になっていることが分かっていて、他の連中にさり気にサポートを依頼してるんだな。上司として実に目が行き届いているようで。どうも昨今の悪の組織は絶対零度参謀メギストス様のようにコンプライアンスを重視するようになっているのか?

 で、次回は軍においては実は一番重要とも言える兵站部門を担当しているのがあの脳天気ということで、それをどうやってサポートするかって話になるのか。それにしても魔王軍の人材不足は確かにひどいな。まずは魔将軍様を支える官僚組織を構築する必要がある。ここはやはり宝珠放送で全土から人材募集・・・ってこれは文系勇者様の話だった。

 

 

 というわけで、水曜日2周目に突入したが、この2作はどちらも余程バカしない限り最後まで付き合いそうだな。というわけで次週からは個別の項を立てることになるでしょう。まだ全作品出揃ってないと思うが、そろそろ残る作品と消える作品の目星がついて来始めた気がする・・・。

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