白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2022年春アニメ 土曜日編

処刑少女の生きる道(バージンロード) 第1話「処刑人」

 平凡な高校生ミツキが突然に呼び出されたのは異世界。「えっ、マジで異世界転生。よっしゃこれで俺の新たな人生ステージ。」っと思っていたら「お前は無能力だ」とさっさと王宮から追い出されていきなりゲームオーバー、そこでたまたま美少女神官のメノウに拾われる。彼女のおかげで判明したミツキの能力は、あらゆるものを無に帰する消去能力だった。よし、この能力でのし上がりの始まりだ。という典型的な流行タイプの異世界転生もの。

     
ラノベ原作もののようで

 ・・・と思わせておいて、ここでいきなりミツキがメノウにザクッと一撃で殺害されるという意表を突く展開は、多分全く予備知識が無かったらギョッとしてかなり刺さる仕掛けだと思うんだが、悲しいかな特にこの作品について事前に何の調査もしていなかった私でも、散々「転生者を始末する処刑人がある少女と出会って微妙な感情を」という宣伝を目にしていたので、展開が全く予想通りでおかげで精神的ダメージは受けずに済んだが、「ああ、やっぱり」で仕掛けは完全に不発。どうなんだろうな、これは。

 

 

 とりあえず彼女がかなりのプロと言うことは描かれていた。ザクッと刺殺する時に心臓でなくてこめかみを一撃しているのはこの世界では重要だろう。心臓の一撃の場合には死ぬまでに時間があるので、魔法が存在するこの世界では相手の能力次第では蘇生することも、反撃食らうこともあり得るから。そこはヘッドショットで確実にというゴルゴ的暗殺法。それでも反撃くらいそうになって退避していたが。

 まあ確かに特殊能力を持った転生者がボコボコ登場したら世界にとっては脅威です。それに転生者は善良なる者だけでないだろうし。彼女の回想でも、決して悪人というわけでもなさそうだが力の暴走で町を壊滅させたらしい転生者が登場していたし。そうなったら転生者は暗殺という組織が登場しても不思議ではない。結局は腐敗した貴族の処分も兼ねて彼女たちソーサラーハンターが・・・じゃなかった、処刑人が登場となったと。ある意味でボコボコと雨後の竹の子のように出ている転生無双ものに対するパロの要素もありますが、作品自体は今回見る限りでは大まじめみたいです。

 だけど裏を返せば、こういう切り口を探さないといけないぐらい転生ファンタジーものはもうオワコンってことなんですよね・・・。

 で、この作品自体は今後は大爆笑劇から大悲劇まで両極端の幅広い展開を狙えるのだが、どう持っていくつもりなのか。設定から行ったら後味の良いエンドには結びつきにくいのだが、そこは持って行きよう。まあその辺りはしばし見定めか。

 

 

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