白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 第11,12,13話

最後はスペシャル長編で大団円

 毎回完結の小ネタ集だけだったら弱いと思ったのか、一番最後に3話連続の長編を持ってきました。まあこの手の作品の締めでは良くあるパターンではあります。

   
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 これが普通に刑事ドラマなら、凶悪爆弾テロリストとの対決なんてのを持ってきたりするところですが、交番ストーリーではそれだと話が大きすぎてしまうので、もっと身近な凶悪犯罪として未成年を狙った凶悪性犯罪者ですか。しかしこの方がリアリティはある。

 性犯罪だけに川合ちゃんたちも犯人に対する憎しみは爆発。まあ被害者を身近に見ていたらそうなるのは当たり前。結果としてこれが川合ちゃんの警察官としての使命感にも火を付けることになってというお約束ではある。最後に犯人を逮捕する時に、源が「抵抗したから」と徹底的に犯人をぶちのめしたようだが、これって明らかに問題行為ではあるが気持ちは分かる。まあ現場の人間は感情だけで動いてはいけないが。

 

 

結局「クズは死ななきゃ治らない」

 結局この犯人、再犯だったみたいですが、再犯率が高いのが性犯罪の特徴。性犯罪のような「趣味の犯罪」は治らないんです。だから再犯率が異様に高い。同様の傾向があるのが放火犯。放火も非常に趣味性の高い犯罪だと言います。

 犯人の一人は長年自分の歪んだ性癖を抑えつけていたんだが、SNSで同好の士に誘われたことでその抑制が簡単にはずれてしまったと・・・。これも結構リアルなんだよな。そういう性癖があったとしても、通常ならなんやかんやで抑えつけられて不発で終わるものが、同じ仲間をみつけたら「別に悪いことじゃないじゃん、やっちゃえ」になってしまうという。捕まって地獄を見ることで(まあいずれは離婚にはなるでしょう)、してはいけないことだったということは頭で理解できても、残念ながら性癖自体は治らないから、キッカケがあったらまた再発する。だから私は常習の性犯罪者に対しては、人道的な治療としての去勢もありではないかと考えている人間。性欲自体を根本的に断ってしまわないと、人格の方がそれに支配されてしまっている。

 そういう歪んだ性癖ってどうしようもないです。どういう経緯でそういう性癖が形成されるのかは不明ですが(それが分かれば医学的治療も可能性があるが、どちらにしろ人格矯正に近い物になる)、一旦そういう嗜好がインプットされてしまうと、それは生涯抱え込むことになる。例えば強姦大好きの変態は、嫌がる相手に無理矢理性行為をするということ自体が快感になってしまっているので、たとえ風俗やらに通ったとしても、やっぱりそういう犯罪をしようとする。カツ丼大好きの奴が親子丼では満足できないみたいなもの。バカは死ななきゃ治らないと言いますが、クズも死なないと治らないのは少なくない。

 

 

終わってみたら非常に無難な作品でした

 とりあえずこれという大きな特徴の無い「警察官物語」で、警察官の日常を面白おかしく描く作品でしたが、これという強烈な魅力があると言うタイプの作品ではないですが、これという大きな問題も違和感もなかったので、平均点としてはそこそこ無難なところに行きますね。正直なところ今期は完全不発というか、途中であらぬ方向に行ってしまった作品とかハズレ作が少なくないので、結果的に今期では比較的上位に入ると思いますこの作品。正直、私は全く予想してなかったというか、最初から全く期待してなかったんですが(笑)。

 昨今は同じシチュエーションの焼き直し(いわゆるなろう系ファンタジー小説原作作品)のように「どう考えても成功しそうなはずがないだろ」という量産作品とか、最初からアニメとして成立することを考えてなくて、ゲームの販促プロモになれば良いとかいう作品ばかりが増えてしまっていて辟易しますね。この世界自体が非常に低調な気がします。端的に現れているのがアニメオリジナル作品の圧倒的な少なさ。最初から原作ファンを見込めたり、アニメがコケても「アニメで成功することは考えてなくて、原作の売り上げにつながればそれでOK」と言い訳が出来る原作付きばかり。この世界のクリエイターも本音ではどう思ってるんだろうかな。クリエイターならこの現状を良しと考えていることはまずないと思うが、個人ではどうしようもないんだろうな。

 

 

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