白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

現実主義勇者の王国再建記 第23話「うがい手洗いは防疫の基本」

今回のテーマは公衆衛生

 毎回毎回中国の故事辺りをサブタイトルに持ってくるこの作品、今回も中国の戦国時代に斉において桓公の頃に国を統治するに当たって国民に徹底した・・・というようなエピソードはないです。流石に衛生に関する故事はなかった模様。

  
Blu-rayも出るようで

 お忍びの珍道中は面妖な面々が貧民街を闊歩。それにしてもなんで三度笠なんだ? 正体は誤魔化せても怪しい一行として思い切り目立ちまくっているように思うが。カルラのメイド服なんて完全に趣味の域のような・・・。ところで今時あんなコテコテのメイド服ってメイド喫茶以外に存在するんでしょうか? ところで生物学的には翼のある鳥などは、やはり移動が飛行が中心になることから足などは弱くなるものです。もしくは走る方が強くなったらニワトリのように飛べなくなったり、雉のように飛びは出来るがあまり得意でないとなりがちですが、ドラゴニュートは普通に飛んで走れるんですか。まあさすがにそこはファンタジー世界の産物です。ちなみに飛行って生物的にはかなりのエネルギーの浪費ですから、敵から逃げるとか餌を取るとかの必然性がなくなったら、一番退化しやすい能力ではあります。

 で、ソーマは疫病を防止するために貧民街の衛生を整えたと。まあ現代では常識レベルですが、中世以前には衛生の概念が存在しませんから。中世とまで言わなくとも近代でも、手術前に消毒をするべきだと主張しただけで追放された医師もいました。目に見えないものを納得させるというのは難しいものです。ここでご都合主義的に登場するのが三ツ目賊なる連中。細菌の存在が分かっていたとか。そりゃ細菌の危険性が分かっていたら、中世の不潔な人間なんか「エンガチョ」したくなるわな。ところでなんでこの世界に「エンガチョ」が存在するんだ? で、この三ツ目族が抗生物質まで開発していたというファンタジー世界ならではのご都合主義。

 

 

何か良くない空気も最近感じるんだな、この作品

 それにしても最近のこの作品は以前にも増して説教臭さが増してきて「世の中、こういう風にするべき」という内容が増えてるんだよな。そういう辺りが私が前回に言った「ご都合主義満載の自称シミュレーションの架空戦記小説」とかなり被ってくるんだよな。あの作品は作者が途中からその自称シミュレーションの世界にどんどんと深入りして、結局本筋の戦闘もの要素がドンドンと面白くなくなって、最後になるとご都合主義も破綻して惨憺たる状況になったからな。正直なところ、そういう良くない空気を本作から感じることが増えてきた。

 しかも難民なんてタイムリーな話も出て来たからな。まあ原作はかなり先に行っているだろうからここで脱線する可能性はないだろうが、これがリアルタイムで創作が進行している作品なら、現実の情勢が切っ掛けになってあらぬ脱線をして作品がとんでもない方向へってのは、いわゆるクリエイターにありがちの暴走で、またこういう誘惑に駆られやすいものです。もっとも実際に単なるこのレベルのブログでさえ脱線しまくっている私が偉そうなことは言えませんが(まあ最初からアニメ評論でもなんでもなく、ただの与太話と言い訳はしてますが)。

 

 

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