白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2022年冬アニメ 月曜日編

 新年度の冬アニメですが例によって見切り作品も出るでしょうから、落ち着くまでは例年のごとく曜日ごとの紹介で行きます。今日はとりあえず4作。

 

 

時光代理人 第1話「エマ」

 最初は全く意識せずに「今時多いタイプの作品だな」と感じながら見始めて、どことなく町並みに違和感を持ったが、中国語が並んだLINE画面でようやく中国作品だと気付いたという次第。ハッキリ言ってその辺りの必然的な違いがなければ、普通に日本のアニメ作品だと言われても気付かない。そのぐらい見事に今時の日本アニメと差がない。「魔道祖師」なんかのようにいかにも中国という世界観を出してこられない限り、最近の中国アニメはもう既に日本に追いついているのを痛感せざるを得ない。

プライムビデオ配信中の模様

 作品の内容の方もいかにも今時。写真を切っ掛けにして人の人生にダイブする能力を持つ異能者の社会派物語の模様。最後にどんでん返し的な救いようのないオチを持ってくるという後味の悪さもいかにも今時のアニメ作品。

 というわけでいよいよこの世界でも日本の立場がかなり危うくなっているなというのを一番に痛感した次第。なお作品自体はまずまずなんだが、そもそもこのタイプの作品は私の好みではないので、これは一話で脱落。

 

 

擾乱 THE PRICESS OF SNOW AND BLOOD 第1話

 明治維新のないまま徳川の世で明治を迎えたという世界設定は、比較的良くあるタイプのもの。近代社会的な世界に時代劇的な要素を放り込みたい時に都合が良いので比較的よく使われるパラレルワールドである。実際に主人公達も隠密同心と仕事人を突き混ぜたような位置づけの連中になっているようである。

プライムビデオ配信あり

 基本的にはヒロインはいわゆる魔物の能力を持っている異能者で、それが世の中の裏で暗躍する魔物を退治するという話か。どうも裏に魔物を作り出しているショッカー的な悪の秘密結社があるのではということも匂わせている。というわけで話のメインはいわゆる異能力者の異能バトルというところになるのだろうというのは予測が付き、そう括ってしまうと最近よくあるパターンの作品と言うことになる。

 画面、登場人物のキャラ付け、ストーリーのテンポ等、作品としての基本的な部分はしっかり出来ているとは感じる。とは言うものの、基本的にこのタイプの作品は私の好みからズレてあからさまに守備範囲外。というわけで本作も一話で脱落である。

 

 

怪人開発部の黒井津さん 第1話「世界征服を企てる悪の秘密結社(以下略)」

 いきなりですが、各話サブタイトルがまるで昔の2時間ドラマのように無駄に長いので一部割愛します。

プライムビデオ配信中

 こういうふざけたサブタイトルの付け方からも想像つくようにかなりふざけた作品である。といってもこれは非難しているのではなく、良い意味で言っている(笑)。終始そういうセンスで貫かれたドタバタ作品である。正義の味方と戦う悪の秘密結社という立場から、しかもそれを企業的な組織として描くというパターンは、「戦闘員派遣します」か? と思ったが、あちらと違ってファンタジー要素は皆無でもっと今日的なサラリーマンの悲哀がもろに出ている。上司の無茶ぶりで突然に不眠不休に追い込まれてしまうなんていう、妙にリアルなサラリーマン残酷物語のテイストもある。

 いきなりご当地ヒーローが唐突に登場するなんてノリは、結構私も好むところ。正直なところこの手の悪ノリとかがことごとく私のツボにはまるのである。とは言うものの、50男の私のツボにはまるということは、かなり作品のセンスとして古いのではと感じられる。果たしてこのノリって、今時の若者にはどうなんだろうといささか心配になる。この手の作品はツボをはずすとひたすら寒いばかりで見るに耐えない状況になるのは想像に難くない。あまりにもネタがベタなだけに見ていて心配になるほど。

 というわけで私としてはこの作品はしばし経過観察である。ドタバタぶりが空回りしだしたらそれが作品の寿命ということになるが、その辺りはどうなるか。

 

 

まちカドまぞく 第1話「優子の目覚め!!家庭の事情で今日から魔族」

 いきなりお前は魔族だから魔法少女を倒せと御先祖様から命じられてしまう少女のドタバタストーリー。

プライムビデオで第1期全部出ている模様・・・

 およそ魔族という状況に不似合いな非力なヒロインと、さり気に無双すぎる相手の魔法少女のスペックとのギャップが笑いの大きなツボとなっているほのぼの型ストーリーの模様。

 何か腑抜けた雰囲気のストーリーだが、その腑抜けっぷりが妙に楽しい。もっともこのタイプの作品はストーリーに変化が出なくなる可能性が高いのでその辺りはしばらく様子見。またこのタイプの作品は落ちないまでも、コメントに書くようなことがなくなってブログの方からは落ちるという可能性はあり。


 というわけで月曜日はとりあえず「黒井津さん」と「まちカドまぞく(何となく魔法少女のデザインとか、このタイトルの音とか「まどマギ」をパロってるのか?と思ったが、それは私のうがち過ぎか)」は経過観察である・・・と思ったんだが、「まちカドまぞく」って今期新作でなくて旧作か。だとしたら、ここでのフォロー外だな。どうやら今年の4月に第二期が出るから、それに先駆けての第一期再放送か。プライムビデオで一気見する気もしないので、とりあえずしばしテレビチェックして面白そうならそのまま第二期に突入しますが、退屈するようならフェードアウトです。