ディアを暗殺しろの真意は、ディアを助けて匿えか
ディアの暗殺を命じられたルーグだが、その真意は「ディアを暗殺にしたことにして匿え」ってもの。それだとルーグに異論のあろうはずはない。元より親父もそのつもりだった模様。挙げ句が最後は親父の惚気話を聞かされる羽目に。この親父は暗殺者のくせにアットホームな人間だから裏がありすぎではある。しかも何だかんだと言いながら、ルーグには一流の暗殺者になってもらいたいと思いつつも、それが己の意志と反するならそれと決別してくれても良いと考えているようだから。
それにしてもタルトが毎度のことながらけなげすぎです。自分の思い人が他の女性を好きで、その女性のために必死で駆けつけようとしているのを、まさに命がけで支えようとしているのだから。確かにこれは間近で見ていたら、マーハでなくても「少しは気持ちに応えて上げれば」と言いたくなるのは当然。タルトは「自分は道具としてでもルーグに必要と思われるだけで良い」とは言っているものの、本音では寂しさを感じているのは間違いない。
何か作品の結末は見えたようだが
駆けつけたルーグだが、ディアはルーグの師でありながら同時に弟子でもあるので、ルーグに鍛えられた射撃術で持ちこたえていた模様。まあどんな軍勢でもバーサーカーの軍団でもない限り、先鋒部隊が次々と遠距離射撃で倒されたら攻めも鈍るし士気が削がれるというものだ。しかもそこに後方からの狙撃で指揮官クラスが次々と狙い撃ちされたら、大混乱になるわな。しかもその混乱に乗じて城内から討って出たようだから、ディアの配下にもそれなりに戦機を読むことが出来る有能な指揮官はいるようで。だから数百人の籠城戦で3日も持ちこたえることが出来たか。
ところでルーグは1人でひっそりとディアを助けるつもりだったようだが、ディアと一緒にいたのは誰だろうか。ディアの親父さんか、それとも腹心か。誰にせよ、これからディアの秘密を共有することになるのだから、それが出来ないような相手だったらルーグとしては始末する必要が出てくる。多分そうはならない相手だろうと思うが。
とりあえずこれでディアも表向きには死んだことになり、別人としてルーグファミリーに加わるんだろう。タルトは既に死んでいるのと同じだし、表の顔が必要なマーハ以外は謎の人ってことで生きていくことになるのか。
で、やっぱり最後の最後で第1話に戻って終了って話になりそうだな。結局のところ、作品自体は全く完結しないことになるが、そもそもなろう系のお約束で、元々完結していない話を宣伝のためにプロモーションビデオとして制作するから、いつもこういうオチ。だけど見事なほどに原作を読んでみようと思わせる作品がないんだよな。この作品も悪いとは思わないが、わざわざ原作を手に取ろうと思わせるだけの力はない。要するになろう系自体がワンパターンすぎるんだよな。だからなろう系はもうオワコンだと言ってるんだが。なろう系はもう一旦転生とファンタジー世界は封印するぐらいの大胆なことをしないと、完全にオワコンだわ。現在はテンプレートに従ったら誰でも考えられて書けるような話ばかりだから。
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