白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

2021秋アニメ 日曜日編

 土曜の夜に放送された秋アニメです。果たして最終的に何作生き残るか。

 

 

86-エイティシックス- 第12話「ようこそ」

 今年の春期にかなり中途半端なところで終わった第1期の続きということのようである。共和国の馬鹿げた社会体制はそのままだが、その中でレーナは独自の動きを始めた模様。上層部が裏付けのない楽観論に溺れて未来の脅威から目をそらしている中で、独自で対処の準備をしている模様。またトラブルで少佐から大尉に降格したようだが、本人はそのことを意に介しておらず、しかもレギオン撃破の実績を上げていることから、力尽くで上司を黙らせるだけのたくましさまで身につけている。そして今回は86のメンバーからも協力されているようで、しかも共和国内でも彼女の回りには既に若手の取り巻きがいるようで、一種の派閥をなしている雰囲気が伝わってくる。これはその内に社会変革に動きそうな気配がある。

 ちなみに以前に私は、この目の前の脅威に目を閉ざして根拠のない楽観論にだけ浸って腐りきっている政府について「ここまでアホな政府なんて存在できない」として「絶滅収容所に送られたユダヤ人に武器を渡して、ナチスのために戦えと言っても戦うはずがない」と並んで、この作品世界の無理のありすぎる設定にあげてました。しかしどうも日本政府のコロナに対する対応を見ていたら、ここまで無能で腐敗した体制というのが実際に発生しえるほどに、残念ながら人間とはアホであるという結論に至らざるを得なくなりました。

 一方のシンはやっぱり生きていたようですが、他の面々まで生きていたのには驚いた。で、彼等を助けた連中はギアーデだが、帝国ではなくて共和国を名乗ってました。つまりはレギオンなんてアホな兵器を暴走させた挙げ句に、帝国は混乱の中にぶっつぶれたと言うことだろう。彼等を助けたのはその共和国の大統領を名乗っているやけに人道家であるオッサン。ただまだ分からないが、このオッサンは普通に考えると裏があるはず。何しろ共和国ではレギオンと戦うために、国民の一部を無理やりに動物扱いにして、名目だけの無人兵器でレギオンと戦うというかなり犠牲をしいてようやく対抗してるのだから、レギオンの発生中心であったこの国もレギオンと対抗するためには何らかの犠牲はあるはず。もっともジャガーノートについて「その性能はともかく」というような言い方をしていたようだから、レギオンの開発国だけに兵器の性能は高いのかもしれない。

 とにかくこの大統領に引き取られることになった面々だが、その前に現れるのはやけに態度のでかいお嬢ちゃん。王女というようなことを言っていたから、ギアーデ帝国の王室の末裔なんだろう。どういう意図で大統領が匿っているのかは分からんが、この辺りも今後の伏線にはなっていきそうである。

 根本的な世界観の矛盾は相変わらずだが、外の世界が出てきたことで、いくらかまともな話になった印象はあるものの、今回の内容は今までと変わりすぎていてこっちも戸惑うところが多い。元々の作品の作り自体は悪くないので、期待したいところではあるが、根本的な世界観自体は変わっていないところが不安要因。

 

 

海賊王女 第1話「記憶」

 海賊船に襲われて一人逃亡した少女が10年後に・・・という話のようだ。どうやら娼婦として養われていた模様だが、初夜を嫌って逃げ出したというところらしい。元々の彼女の素性が分からないので、今回救援にやって来たジジイ達との関係性が不明だが(普通に考えると彼女は王女で、ジジイは臣下というところだろう)、ジジイだけでなくて密かに影でサポートしていた忍者軍団がいたというのがさらに謎なところ。

     
CDは既に出ている模様

 しかも基本的には世界設定は中世ヨーロッパというところで、魔法などは存在しない非ファンタジー系社会の模様。しかし影でウロウロしていた連中はまさに忍者で、いかにも東洋的。しかも彼女の危機に駆けつけた男がもろに真田幸村。ご丁寧に六文銭まで付いた赤兜を被っているという念の入りようで「なんでこの世界に真田?」ってのが一番の謎。もしかして今後猿飛佐助とかも出てくるんだろうか? とにかく世界観には謎が一杯である。

 ヒロインもやけに前向きで、とんでもない逆境を生き延びてきたはずなのだが、それを全く感じさせない脳天気なキャラというのはなかなか違和感はある。とは言うものの、人格が破綻しているキャラというわけではなくて、まあ「異常に元気な少女」というところか。ギャグとシリアスが入り交じっていて、これからどういう風に話が動くのかは全く読めないのだが(しかもこのヒロインを幸村がいきなりぶん殴って失神させるという、意表を突く展開をしたし)、しばらくは注目と言うところか。

 

 日曜日は目下のところ上の2作品。どちらも今後に注目かな。