白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

ぼくたちのリメイク 第11話「覚悟を決めて」

相変わらずスーパーマン的な有能さで事態を解決する恭也だが

 河瀬川の窮地を見かねた恭也は、例によっての裏技満載の方法で窮地の脱出を図る。それにしても相変わらず恭也は有能すぎ。結局のところ、彼は最初から極めて有能なんです。それが最初の時には進路を途中で迷ったツケでとことん運に見放されたような形になっていたから鳴かず飛ばずでしたが、本来は環境が整ったら間違いなく頭角を示すことになるべき人材だったということです。単にニートが異世界に飛んだだけで無双した話とは根本的に違う。にしても有能すぎだろ。

     
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 しかもさり気に打ちのめされた社長のフォローまでしっかりしている。目の前の経営に追われて目が曇っていた社長に、彼の過去のまだキラキラしていたはずの頃の精神を思い出させている。「もう昔のことだ」というようなことを言っていたが、社長は恭也の一言で「そう言えばあの頃の俺は・・・」と昔の精神を思い出したはず。そうなったら彼も恭也の提案に逆らえるはずがない。恐らく経営に追われて起業の頃の初期の精神を忘れていたというのを苦々しく思い出していたでしょう。それにしても社長を説得する切り札として社長の前歴まで調べていたというのはあまりに有能すぎでは。

 

 

河瀬川との微妙な関係

 ただそうやって有能な恭也が出しゃばって事態を解決するのは河瀬川のメンツをつぶすことにもなりかねない。それに気づいた恭也は「貫之の時のことをまた繰り返してしまった」と慌てて河瀬川を追いかけたんでしょう。彼女にしても恭也に実力を見せつけられたという思いと。逃げるのはダメという気持ちが拮抗していただろうことは想像が付く。それにしても日本人は何で悩んだら沖縄に行くのか? 沖縄に渡った傷心の河瀬川はどこかの小さな水族館で働き始める気かと思ってしまった(笑)。

 それにしても必死で追いかけてきてすべてを自分の責任と悔いる恭也に対して、河瀬川が珍しく自分の本音を炸裂させました。しかしあれって、横から見ていたらかなり熱烈なプロポーズのようにしか見えない。まあニヤニヤしながら注目していた周囲の郡衆にそれを代弁させていましたけど、挙げ句の果てについには最後に決定的な一言まで言ってしまって、本人もハッとしたようですが。あれは確かに妻帯者に対して言ってはマズいことだ。それに河瀬川の恭也に対する気持ちって、いわゆる男女の恋愛というのと若干ズレがあるんだよな。だから彼女自身も戸惑っているところがあるんだろう。彼女自身がかなり男脳というか、中身が男ってところがあるから。同僚としての尊敬と、女性としての愛が微妙なバランスになっている。

 ただ今回のことで、恭也は貫之やシノアキのことも含めて「やっぱりやり直したい」ってことを強烈に願うようになった。そこに突然にどことなく浮き世離れしたあの先輩の登場。これはやっぱりもう一度過去に戻ってやり直しするっていうフラグか。どうせ原作はやり直すことになってるんだろう。このアニメ単品の全12話という構成で考えると、ここでやり直しするよりは、このままこの時代で頑張っていくという形の方が綺麗にまとまるんだが、恐らく過去に戻ってもう一度リメイクだというところで「次期シリーズがもしかしたら出るかも知れませんよ(実際はまず出ない)」という含みを持たせて「後は原作をよろしく」で締めるってとこかな。

 

 

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