主人公のハーレム展開が見えてきたが・・・
第3話にして早々と主人公の旅立ちと言うことになってしまったようです。どうやら主人公を裏で狙っているらしき連中が出現、その挙げ句には貴族の馬鹿息子の責任逃避とその親父の野心(恐らく王家の転覆を狙っているか)の絡みで主人公が罪を着せられたようです。その挙げ句に刺客まで差し向けたようだが、その刺客が萌え系獣人娘のようであるところを見ると、こりゃもろに主人公側に寝返るんだろうな。多分。
目下のところ、萌え美少女教師は完全に主人公にコケているし、王女様も主人公に二度目も助けられて完全に胸キュン、というわけで、お約束の主人公を取り巻くハーレム展開が見えている。もっとも主人公自身は美少女に囲まれてウハウハするタイプのキャラではなさそう。妙に悟りきっているキャラですからね。もっともそこのところがこの作品が今ひとつ盛り上がらない原因にもなってるんのですが。
主人公が無機質すぎて話が盛り上がらない
どちらかと言えば、最後にあの貴族の馬鹿息子共に、さりげに意趣返しするような話の方が受けるでしょうね。悟りきって「まああいつらには勝手にさせとけば良い」という態度は主人公の人物の大きさを示しはしますが、それが創作ものとして面白いかどうかは別の話。正直なところ、主人公が無双している割には爽快感がないってのが本作の特徴になってしまっている。例えば「魔法科高校」のあの感情の薄い冷血無双キャラの司馬達也でさえ、もっと感情を見せてますからね。深雪のことが絡んだら冷静さが崩れたり。
だけど主人公が一切感情を見せないというのは作品としては辛いような気がしますね。ましてやこのシチュエーションの作品では。「ゴルゴ13」のような完全ハードボイルド作品だったらそういう主人公設定で通用しますが、転生萌え萌えもののガチガチの世界設定ですから。結果としては、やけに盛り上がらない作品になっている。何があっても動じなくて実は無双って主人公は、裏を返せば何かのために努力とか苦闘とかいうのもないってことなので、ドラマとして盛り上げにくい上に、超越しすぎていて視聴者としても感情移入しにくい。もう少し何らかの人間らしい描写はいるでしょう。それともこの作品自体が、無機質な主人公が人間らしい感情を獲得していく物語として描くんでしょうか?
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