白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

憂国のモリアーティ 第17話「スコットランドヤード狂騒曲」

ヤード内のろくでなしに制裁を

 今回は前回の切り裂きジャックの余波。ヤード内のろくでなしのアータートンにモリアーティ一行が鉄槌を下すというエピソード。

     
プライムビデオ配信中

 それにしても登場した時からロクでない奴であることを披露していたアータートンだが、予想以上にろくでなしだったな。体面を保つために勝手に切り裂きジャックをでっち上げ、医師を冤罪を承知でしょっ引いて無理矢理に犯人にしようとは。さすがのモリアーティ一行も、ここまで外道なことをされると手を下す必要に迫られる。

 にしてもバックがオールスターキャストになってますな。レストレード君は密かにモリアーティ一行と通じているパターソンによって狂言回しに使用される。またモリアーティ兄ことアルバートは、イギリスの黒幕でホームズの兄であるマイクロフトと通じているようだし。ってことはモリアーティプログラムは非公式で英国のお墨付きなの? 何かいよいよホームズの手の及ばないところに。しかもこの悪兄貴、弟をうまく使うなんて言ってるし。確かにホームズよりも数段上の悪党だ。ホームズが苦手とするはずである。

 

ホームズは結局はモリアーティの手のひらの上

 そしてホームズは明らかに使われていて、完全にモリアーティの手のひらの上ということが分かっているにもかかわらず、その通りに動かざるを得ないという苛立ち。それどころか余計なことをしたらモリアーティの計画を破綻させかねないから、モリアーティが想定した通りに動く必要があるという。もっともモリアーティはホームズがどう動くかを完全に読み切っているから、ホームズは自分が動こうとするように動けばそれが想定内。こりゃホームズにはストレス溜まる展開だな。

     
コミック発売中

 ボンドは前回登場のヘルダーの元で秘密兵器調達。やっぱりジェームズ・ボンドと言えば秘密兵器か。なんか板に付いてきたな。この時代はまだ馬車が健在の時代だから、自動車はまだかなり珍しいようです。それにしても工作員にしては派手で目立ちすぎだわな。この辺りはやっぱり元々は舞台女優か。

 レストレードが一番良いように使われていたんだが、彼は全くそのことに気づいていない模様。パターソンのことを微塵も疑ってませんね。パターソンもレストレードの性格を読み切った上で上手いこと使っている。で、アータートンを無事に更迭させたことで、パターソンが後任。これでモリアーティ一行はヤードも傘下に収めたことになる。

 この話、元々はモリアーティ一行がクズ貴族を密かに始末するという仕事人的な話だったんですが、段々とイギリスの国家体制にまで関わる大事にとなってきました。しかも今回は全く登場しなかったチャールズ・オーガスタス・ミルヴァートンもさらに話に絡んでくるのは必至。ドンドンと話が大きくなってきて、いよいよもってホームズが手の届かない世界になりつつある。

 

次話はこちら

anime.ksagi.work

前話はこちら

anime.ksagi.work