白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

バック・アロウ 第18話「これが世界の真理なのか」

アロウの正体の一端が明かされる

 怒濤の展開はさらに続くな。どうやら最初から怪しかったリンド教団はルドルフ選帝侯の差し金で、その目的はアロウを覚醒させることだったと。で、アロウはこの世界を殲滅させるための者で、ルドルフは壁の外のこの世界を作った神なる存在の手先であり、アロウを覚醒させるためにここに呼び出したと。

     
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 急に本来の能力(?)を覚醒させられたアロウ君ですが、どうやら元々の意識は失っていないよう。そのために大殺戮を必死で止めようとしているが、彼の意志ではそれは困難な模様。それにしても元々大殺戮のために送り込まれた者が、なぜか徹底した非殺主義になったってのは、単なるバグっていうにはあまり切実なエラーな気がするが。どうもまだまだこの話は裏がありそうな気がする。

 

神と名乗る存在の内部も複雑そうな印象

 神と名乗る存在の正体は不明だが、どうやらこの世界を仕組んだのは何らかの理由で魂を刈り取ることが目的だったのではというのが目下の印象ですね。だとしたら、ルドルフがリュートとレッカの両国の間で戦争を起こす方向で常に動いていたようであることも説明は付く。しかし今までそうやってチミチミと魂の刈り取りをしていた連中が、何らかの理由で一気にすべてを回収するべく、アロウを殺戮者として送り込んだというわけか。

     
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 ただアロウがバグってしまったのだとしたら、それを阻止しようとした勢力の存在ってのもあり得る話だ。神なる存在も一枚岩ではなく、そこにも諸勢力があり、メインである勢力に対抗している反対派がいるってパターンがまああり得るとこと。

 

戦いの中で各人が見せ場を作ってました。

 死んだ者は石像化していたようですが、その中にソーラ先生の姿も。それを見たプラークが万感の思いの籠もった声で「兄さん・・・」と言っていたところをみると、確執は溶けたようですね。ソーラ先生の最後の伝言もプラークに伝わったのでしょうか。とりあえずそれだけは良かったという気持ちが正直に起こる。そしてその経緯をプラークが悟ったとしたら、彼女にとってルドルフに対する恨みはかなり深いものということになる。やはりクライマックスでルドルフに対して「今こそ兄さんの敵を討たせてもらおう」という言葉が欲しいところになる。

 空中城艦との戦いはなかなか気合いの入ったシーンでした。アロウの攻撃を身を挺して防ごうとしたイケメン軍団の行動なんかがさり気に良いです。このシーン、BGMとの絡みで何となくエヴァンゲリオンっぽかったですが、まあそれだけの気合いのシーンです。アロウの「俺を撃て」に対して、咄嗟に判断するシュウの明晰さ。ここで二人の間に通い合っている友情が垣間見えてます。そして性悪ピエロに必死で立ち向かうアタリーの凜々しさ「私はグランエッジャ城艦国国王アタリー・アリエルです」ってのは涙が出そうになるな。彼女の「とりあえずやり過ごす」という信念が、かつての逃避を思わせていたものから、新たに自ら切り拓くことで結果として乗り越えるということに進化してます。アタリーの攻撃を受けて特攻かけるプラークも格好良いし。そして「どこでも良いから当たれ!」と言いながら全弾命中させた大元帥もお見事でした。各人が見せ場を作ってたな。

     
ドンドンと立派になっています、彼女は

 ところでアロウの胸にあるアザのような模様、どうも彼の意識と連動しているような気配です。アロウが操られていた時はあの模様が消え、アロウが復活すると模様が現れたというような描写がありました。となるとやはり、アロウは単にバグったのでなく、明らかに誰かに仕込まれたという可能性があります。

 

とりあえず中ボス・ルドルフと総力戦って展開か?

 とりあえずアロウに全てを託されたシュウ君(その辺りのやりとりは良かったですね。打算的関係から始まった両者の強い友情的なものを感じられて)は敵の本山を目指そうとしているようですが、それを世界壁に阻まれてしまいました。ああも簡単に壁が現れたり消えたりするってことは、物質的なものではなくてエネルギーを具現化したものって可能性もありそうです。

 四方を壁に塞がれて八方塞がりになりかけていたグランエッジャですが、ビットがラクホウを隠していたことで打開策を思いついたらしいシュウ。確かに今回は、シュウの嫌みな口調が最も頼もしく感じられる話です。こうなってくると頼りは天才の頭脳。なかなかに素晴らしい性格をしているシュウ(笑)としては、ここは意地でもルドルフに一泡食わせないと我慢できないところでしょう。

     
こいつもまだ隠し機能を秘めている気がするんだが

  最終的には全世界対ルドルフって展開でしょうか。しかし今回見ている限りではルドルフも単なる中ボスですね。結局は世界が壁を破ってということになりそう。そうなった場合、リュートは今回で兵力だけでなく幹部クラスも全滅で国として完全に崩壊ですから、グランエッジャとレッカが同盟を結ぶってパターンですかね。まあルドルフを排除できたらリュートはフィーネが復帰するということになるのでしょうが。しかしグランエッジャとレッカが同盟というようなことにでもなれば、脳筋カイ君は意外と適応できそうな気がするが(彼は明確な敵さえいれば意識がそっちに向くので)、痴情のもつれで恨み骨髄のレンは対応できるでしょうか? まあ意外と急激なツンデレ展開ってパターンもあり得はするが。

     
こいつは今後に活躍があるのでしょうか?

 それにしても今回、アロウが明らかに「仕込まれた」という様子があること、完全に世界を取り仕切っている超越的存在などなどからすると、これもまた世界全体が誰かによるバーチャルな世界で、アロウ達は一種のプログラムであるって可能性もあるな。その手のどんでん返しが来るかも。

 

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