相変わらずの楽しい日常
例によっての毒にも薬にもならん話の今回は、ド定番中のド定番の「夏だ、海だ、水着だ」というエピソード。
それにしても本当に何もないというか、「転スラ」という作品が好きでキャラにある程度の思い入れのある者なら楽しめるが、それ以外の者はよってないというか、そもそも相手にもしていない、ファンアートの同人誌そのものな雰囲気の作品ですから。原作者がどの程度関与しているのかよく分からんが、まあ最近はこういうスピンオフビジネスも盛んだ。
私的には「優秀な妹を持った者の気持ちなんてだれも分からない」と嘆くガビルに対し、ベニマルがミルクを渡すところが結構ツボでしたが。そう言えばベニマルもシュナが「遠い存在というか、母ちゃん的存在になってきた」と以前に言っておりましたから。これって結構どこでもよく聞く兄妹あるあるです。
上手い具合にキャラを膨らませている
原作ではイマイチ扱いが少ないが、この作品で扱いを増やしてキャラを広げているのがソウエイにソーカ、それにトレイニーさんですね。ソウエイはどことなくM気のあるキャラになっているし、ソーカはそんなソウエイに恋する乙女、原作では極々たまにしか出番のなかったトレイニーさんが行きつけの飲み屋のママさんで、位置づけ的には眞野あずさ(笑)。まあこの手のパロディ的作品は、原作のキャラを壊さない程度にキャラを膨らませてなんぼですから。原作であまりキャラをガチガチに固められていないキャラほど扱いやすかったりする。原作で完璧にキャラが確立してしまっているシオンとかよりも動かしやすいんですよね。また作者としては「実はこのキャラはこういうところもあるはず」という描き方をしたくなるもの。この辺りは私もエヴァパロディとかセラムンパロディ書いたことのある人間としては良く分かる(笑)。原作の中の一時代と位置づけていることから、キャラの解釈を根本的に変えることは避けているようだが。
まあ楽しい作品だと思います。もっともそれ以上でもそれ以下でもない(笑)。
次話はこちら
前話はこちら