ヴィヴィ達の行動で歴史が大きくズレ始めている
前回、あれだけの大事件になったら、社会への影響は半端ないんでは? と思ったんだが、やっぱり最早マツモトの思惑をも越えて世の中が正史から大きくズレた模様。
そりゃ当然だ。正史では狂ったAIであるエステラが宇宙ホテルを地上に落とすという暴挙に出たという事件で、AIはやっぱり危険であるとAIに対する反感を高めるのに十分な事件だったのに対し、あれではエステラは多くの人々を巻き込むような愚かな破壊行為に出たテロリストの陰謀を挫くために身を挺した存在ということになるから、AIに対する支持が一気に増すのは当然。その結果として、AI開発のフルオートプラント島が立ち上がるのが20年も早まったか。
そもそもAIの発展を阻止しようとしているマツモトが、前回になぜ宇宙ホテルの落下を阻止する方向に動いたのかも疑問なんですよね。あれはあのままさせておいた方が都合が良かったように思うのですが。何しろ目的のためには犠牲には目をつぶる冷血が彼ですから、そこのところが行動の目的が今ひとつ不明だった。まあ単に事件をなしにするつもりが、エステラがヒーローになってしまったところまでは想定外だったのかもしれないが。
そう考えると毎回ヴィヴィの行動がマツモトの思惑をはずれているってことなんだろうか。ただ何にせよ、AI自体は時代と共に確実に進歩はしているようであるが。
冴木の本当の思惑がまだ読めない
今回はそもそもはAIと結婚するという行動で世間のAIに対する認識を変えた冴木の行為を妨害するってことだったらしいが、正史からのずれ具合が冴木一人云々というレベルではなくなってしまったので、メタルフロートをぶち壊すというより過激な策を取ることになったか。
ところで冴木の思惑がどうにも良く分からん。彼がメタルフロートを止めようとする理由が本当にあるのか。マツモトはやけにあっさりと彼を信じたが、彼にはまだ隠れた思惑がありそうに思う。冴木がメインコンピューターに仕込もうとしたのはウイルスの一種のようなんだが、それが液体ってのも良く分からんな。しかもあの容器って明らかにT4ファージですよね。
普通はコンピューターにウイルス的なものを仕込むとなれば、渡すのはメモリーチップなんてところが妥当なんだが。もしかしてこの時代のAIは既にかなり生体的になってきているのか。
そして突然にいつものテロリスト君達の襲撃。それにしても不屈の連中です。で、いつものようにまたヴィヴィに救われている彼。一体いつになったら懲りるんやら、ところでここまでしつこく活動できる彼らの資金源って一体どこから?
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