白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

はたらく細胞BLACK 第6話「腎臓、尿路結石、涙。」

輸血のエピソードはすっ飛ばすようですね

 こちらの作品の方は、原作では第2巻で身体が一度死にかけて、そこから蘇生してからは本人が気をつけるようになったのか状態が良いように向かうが、主人公の赤血球達は輸血で他のより状態の悪化している身体に移されて・・・って展開してるんですが、どうやらアニメの方は輸血のくだりを省いてそのまま次の身体のエピソードをつなげたようですね。

     
プライムビデオ配信中

 まあ妥当ですかね。原作の進行は、最初は2巻程度で終わらす予定だったのを、意外に好評だったから無理矢理新展開でさらに引き伸ばしたという感覚が強くて、構成が結果としてマズくなっているなって気がかなりしてましたから。恐らく3巻以降のエピソードをしばらく入れたところで、2巻末の身体が終焉を迎えかける展開し、そこから蘇生するエピソードで第1期完って展開でしょうね。第2期をするかどうかは不明だが、第2期するなら、主人公達が突然に輸血で他のより劣悪な身体に移されるところから始まり、その後のエピソードを続けていくという展開か。

 

尿路結石は死ぬほど痛いそうですよ

 で、今回は原作では輸血後の第3巻に入っている尿路結石と尿路感染の話。アダルトなお話だけにまたも風俗的な描き方をされていますが、腎臓の糸球体が登場します。ただ腎臓を仕切っている婆さんがいましたが、糸球体の細胞は生まれた時から新生しないんだったら新人はいないので、全員がキャリア的には同じはずで、あんなベテランはいないはずなんですが・・・。まあその辺りは物語描写上の都合と言うことで(笑)。

     
コミックは7巻まで発売されてます

 尿路結石は実際に体験した人の談によると、確かに我慢とか言う次元をはるかに超越したとんでもない痛みらしいです。普通の人でも実は微少な結石はしょっちゅう出来ていて、通常は尿と共に排出されていると言います。それがたまたま排出されずに巨大に成長してしまうと・・・こういう悲惨なことになると。なおこれも生活習慣病の一種で、結石の出来やすい生活習慣があるとか。

 私の職場の先輩も青い顔して早退して病院に直行しました。超音波で石を破壊するという処置を受けたらしいですが、なかなか石が砕けなくて苦労したそうです。ちなみに私の先輩が石を養ってしまった生活習慣は、プールで思いきっり汗をかいては、その後にビールをグビクビというものだったらしい。本人はそれで身体を鍛えて健康のつもりだったんだが、医者に「最悪の習慣」と言われたとのこと。なおこの番組では超音波は使わずにいきなり尿道に内視鏡突っ込んだようですが、免疫力が著しく低下していたところに内視鏡使ったから、尿路感染という事態につながって後半に突入という展開。

 

腎臓を患ったかなりヤバいことになります

 腎臓は沈黙の臓器と繰り返してましたが、確かに本格的に悪くなるまで症状が出ないという特徴はあります。もっとも一般的に沈黙の臓器と言えば腎臓よりも肝臓の方を指す場合が多いですが。なお腎臓は肝臓と違って再生不可ですので、いよいよ本格的にトラブったら最終的には人工透析、もしくは腎移植になってしまいます。糖尿病の一番最終的な合併症で怖いのがこれです。なおそのような状態では体内の免疫系の能力がかなり落ちてますから(実際にこの身体も免疫系にかなりガタが来ていますが)、コロナなどに感染したらひとたまりもありません。

     
8巻が発売されるようです

 例によってこのシリーズは身体の機能紹介の要素が強い元作と違って、ドラマ性を重視している内容になってます。ただドラマの内容として、主人公がとんでもないブラック職場の中で必死で働きがいを見つけて頑張っているっていう内容なんですが、これって確かに普通にストーリーとして考えると前向きで美しいんですが、現実にブラック職場でつぶされている奴には本当は有害なんですね。ブラック職場でやりがい出してもそれを搾取されるだけなんで、本当にブラック職場で苦しんでいる奴に対するアドバイスは「つぶされる前に早くそこを逃げ出せ」なんです。まあ別にそのことはこの作品が悪いわけでもなんでもないんですが。

 

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