白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

無職転生~異世界行ったら本気出す~ 第3話「友達」

少年が初めて友達を作る話・・・は良いんだけど

 今回は少年が初めて友達を作る話。まあ男だと思っていたら女の子だったなんていうベタなオチが付いてましたが。

     
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 中の人が中年のオッサンということを除けば、ごく普通の子供の物語なんですよね。中年のオッサンが真面目に子供の時からやり直そうとしているのは分かるんだが、明らかにオッサンが子供ぶっているんでなく、本当に子供になっている時が多い。この辺りがこの作品には違和感があるんですよね。正直なところ中の人が中年のオッサンという設定がむしろ足を引っ張っている感じがする。まあ中年と言っても学生時代から引きこもりだったみたいですから、実年齢ほどに精神が成長してなくて、実際のところの精神は子供のようなところがあるという言い訳は出来ないでもないけど。

 

どう考えてもこの設定を正面に出すのは違ってる気がする

 正直なところ話が進めば進むほど、この「中の人はオッサン」という設定が足を引っ張りかねない気がするな。単純に幼い頃から魔法の天分に恵まれた少年が異世界で頑張っていく話でもまとまるような気がするので。まあ中の人が真面目に人生やり直したいという動機があるから少年が前向きに生きているということなんでしょうが、どうもオッサンが出てくる度に見ている方の気持ちも引き戻される気がして、何となくそれが話全体が滑っている印象につながっている気がする。

     
原作小説はかなり先まで行っている模様

 せめてこれが中の人がオッサンでなく、せいぜい学校でいじめられていじけていた高校生ぐらいだったらそこまでの違和感はなかったんだが・・・。なんでわざわざ中年のオッサンにして、しかも前話でその姿までわざわざ出しちまったのか。

 何かその辺りがちょっと違うんだな。たとえば転スラなんかの場合、元々の主人公は中年の社会人だったんだが、それは大本の設定という程度であって、主人公がいろいろとこっちの世界にあってもあっちの世界にないものを知っている有利さにつながっているというぐらいで、話の中にはほとんど出てこない。だから単純に主人公の冒険物語として別に引っかかりなく見ることが出来る。それに対してこの作品は、中の人が表に出てくる度に何か首筋を引っつかまれて引き戻されるような気になるんだな。どうせ異世界に逃避してしまう話なんなら、そこは徹底的に逃避してしまってても良かったように思うんだが。前回にも言ったように、主人公がここでの経験をひっさげて元の世界に戻るという展開でもないんだったら。もしそういう展開するんだったら「~異世界から戻っても本気出す~」になるけど。

 普通に普通のファンタジーとしてそこそこ面白いから、勿体ないんだよな・・・。

 

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