白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

怪病医ラムネ 第3話「怪具屋あかつき」

新キャラが登場です

 今回はラムネが駆使する謎グッズを手がけている怪具屋が登場。どうやら店主は前世の記憶のある「ロリ婆」の彩芽。身体は小学生だが前世の記憶があり、年齢は9才+103才とのこと。そもそも前世自体が異常な長命である。どうも彼女にかかるとラムネもまだまだ駆け出しのようである。「見た目は子供、頭脳は大人」ってのが名探偵コナンですが、彼女の場合は「見た目は子供、中身は婆」です。

     
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 そして今回登場したのは自分の存在を隠してしまうアイテム。どうやらこれを駆使して空き巣をしていた奴が今回の患者というか犠牲者というか。このグッズ、自身の存在が分からないように出来るので確かに空き巣をするには最適なのであるが、それを繰り返していたらその内に存在が本当に消えてしまうと言う副作用があるらしい。しかもこの空き巣、どうやらグッズの方に精神まで支配されてしまった模様。と言うわけでああ見えて意外にお節介のラムネは放っておくわけにもいかなくなって助けるためにみんなを巻き込んで大暴走という展開。

 自分達の存在と空き巣の解放を天秤にかけての勝負はかくれんぼという相手にとって徹底的に有利な競技。案の定、クロとラムネは相手を見つけることが出来ず、頼みのばあちゃんも見つけることも出来ずに絶体絶命、しかしそれこそがばあちゃんの深い計略だったという、まあありがちの展開である。

 

目が不自由であるが故の超感覚ってやつですか

 ばあちゃんの曽孫という丹己が、どうも最初に登場した時から怪しい動きをするなと感じていたら、彼は目が見えなかったという仕掛けが。目が見えないけれども、その分を他の知覚やさらには霊感の類いにまで回しているので、見える者よりもむしろよく見えるということで、ばあちゃんの失敗で「これで自分の勝利はほぼ見えた」と感じた空き巣の強くなった心音を彼が検知したと言うオチ。

 まあ実際に目の悪い人は他に感覚が向く分、いわゆる気配とかを察知するのは敏感な場合があります。もっともその気配というものは霊感の類いではなく、音の反射などの変化によるものですが。実際に特に目が悪い人でなくても、目の前に壁などがあれば目をつぶっていても音の変化でそこに壁らしきものがあるのは感じるものです。実際にこの原理を使用して舌打ちのような音を一種のソナーとして利用して室内の障害物などを避けて歩く盲人なんかもいます。

     
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 まして壁でなくて人が立っていた時などは、その人物が出すかすかな音なども聞こえてくるので、いわゆる「気配」は分かります。ましてや至近距離にいたら身体から出る遠赤外線を皮膚が感知します。まあ今回丹己が駆使したような、木の裏側に隠れている人物を見つけ出すなんてのはあまりに卓越しすぎている探知能力ですが、実際には「何らかの人の気配を感じる」ってのは霊感の類いではなく普通に人が持っている能力ですので。

 どちらか言えば新キャラ紹介に力を入れていたので、ドラマの方はやや薄かったかなという印象あり。毎度このことながらこの作品は、そういう面での切り込みの浅さは常に感じるところ。一癖のあるキャラ達の不思議冒険ものというところが妥当な扱いかな。事件はいつも単なる背景ですね。

 

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