もしかしてこれって、実は自虐ネタなんだろうか?
今回は「七人のナナ」ならぬ「十七人のイレイナ」。パラレルワールドを旅するイレイナが一堂に会するという物語。
しかしこれって、話ごとでバラバラでイレイナのキャラの一貫性が全く取れていないという指摘に対する自虐ネタにしか見えん。あの粗暴なイレイナはロストロフの件で深く傷ついて自らの無力感を痛感しすぎた挙げ句に半ば自暴自棄になったイレイナのようだが、主人公のイレイナは「私はロストロフの渦中にいなかった」って言っていたが、実際はいたはずなんだが・・・。相手のことを思いやって自分は体験していないというような風に言っているとも取れるが(粗暴のイレイナからロストロフの件を聞かされた時に、明らかに一瞬動揺しているし)、もしあれを本当に「あれはパラレルワールドのイレイナの話です」とするんなら明らかにストーリー設定としては下の下。
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Blu-rayボックスも発売になっているようです
まあ登場したイレイナズはグールやゲルはともかくとして、一応はイレイナの性格を反映していたものになっていたが。百合に金にがめつくて貧乳コンプレックスがあって、ナルシストってのはイレイナの確かに重要な性格要素ではあるが。高ビー要素はあの眼鏡に投影していたのか。
何かまとまりのない話を一応の最終回に向けて強引にまとめたって感だけを受けたな。その一方であきらかに次のシリーズを匂わせる展開を最後に持ってきている。これは第二期制作の伏線なんだろうけど、正直この作品はもういいな・・・。結局最後の最後まで、いかにも今時の作品で、本質的に人間を描けていないという印象は拭いきれなかった。せめてイレイナの性格だけでも説得力を持って描ければ良かったんだが、そこが一番の問題。自分が描きたいと思ったエピソードを片っ端から詰め込むのでなく、それがこの作品世界にマッチするかどうかを考えてからはめ込まないと・・・。
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