白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

100万の命の上に俺は立っている 第9話「ときめきログアウト」

毎回お約束のように入るダークエビソードだが・・・

 今回のダーク話は、いきなりカハベルが部下の敵討ちで兵士を首チョッパ。いつもながらあえて描く必要もないようなダークな展開を無理矢理に持ってくるというノルマがあるようです。しかし毎度のことながら、こういうダークな内容が話と全く整合せず、取って付けた感が非常に強い。恐らくこの作品の作者は、こういう普通のファンタジーなら避けそうなダークなものもあえて描くということに独自性があると考えてるんだろうが、それが作品として必須になっているかと言えば、実際は全く不要。どうもこの辺りが作品全体からそこはかとなく漂う厨二臭の原因となっている。

     
原作コミックはまだストーリー進行中のよう

 で、その後はカハベルが四谷にコクろうとしていると考えた恋愛ゲームマニアらしき時館さんが、シチュエーションを整えようと諸々画策するがそれがことごとく空滑りになるというドタバタ展開。どうもこういうヘッポコなドタバタの方が板に付いているような気がするこの作品。変に厨二臭全開にして暗黒要素持ち込もうとしなくても良いような気がするんだが。まあそういう要素を無理に持ち込むのが今のトレンドだから、それに乗っかってるんだろうけど、実際はそういう要素がうまく絡み合って成功した作品って意外に少ない。

 

キャラを描きにかかったんだろうとは思うんだが・・・

 このドタバタで初めて時館さんのキャラを描いたことになるんだろうけど、正直なところあまりにステレオタイプすぎて深みの出ないキャラだな。全体的にこの作品のキャラって全員そうですけど。重たい過去を持っているから深みがあるように見せているけど、実際のキャラはステレオタイプであまり深みがない。だから無理矢理に織り込んだ暗黒要素が浮きまくる。なんか実は大したこともしていない奴が、「いや、俺って今はこんなだけど、実は昔は結構ワルだったんだ」と必死でワル自慢しているような痛さを感じてしまうんだな。

 で、四谷周辺のドタバタを描いている間に存在が忘れられつつあった箱崎さんと新堂さんがようやく合流したと思えば、残ったクエスト条件が「マップの5%を探索」だから、直ちに「別れよう」という結論に。まあクエストがこれならそうなるわな。それにしてもクエストのクリア条件って、確かに多分にマスターの気分次第さじ加減次第なのは間違いなさそう。

 にしても、何か別段ストーリーに山も何もないまま、毎回ダラダラと話が続いていくという印象の作品になってきた。一体どこで終わりにするつもりだろうか? このクエストで最後まで引っ張るんなら中身が薄くなりそうだし、かといって次のクエストに突入したら、話数的に解決できずに中途半端に終わりそうだし。やっぱり本当に中途半端なところで終わらせて、後は反響を見て続編ってパターンだろうか。

 

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