相変わらず逃げ回っているだけで、存在感0の主人公ですが・・・
今回の内容は犬丸君がひたすらに逃げていただけです(笑)。帝国軍と追いかけっこのところにモンスターまで乱入して、図らずしも犬丸君はコンラッドとしばし共闘する羽目に。そして地下で目撃したのは諸悪の根源ともいえるフリーレンの炎という怒涛の展開。
そして変態隊長は何やら画策していたようですが、普通に考えて犬丸君の妹を人質にして犬丸君を脅迫するつもりでしょう。さてその時に彼女に対して少し思い入れがあるらしきレオカディオはどう動くか。また犬丸君と直接に話し合ったことで、その人となりやら事情をいくらか了解したコンラッドもどう動くか。
で、その背後で何やら権力機構の方は影の動きを始めているな。皇帝っぽい奴が現れて新都が云々って言っていたところを見たら、フリーレンの炎がそこまで迫ってきている今の首都を放棄して遷都するつもりか? しかしそもそも何やら大きな実験を始めるかのような話もしていた。雰囲気的には国民を危険にさらしてよからぬことをもくろんでいるような気配。老朽化した原発を勝手に動かそうとでもしてるのか? この辺りは「陰謀が動いているな」というのは見えるが、話自体はまだまださっぱり見えない。
|
エンディングの方も発売されているようです。特典付きの模様
あちこちで動いている思惑をそのまま並べているだけだから、話自体の見通しが非常に悪い。まあ物語の語り方としては最初はこの調子で全体が見えないが、それが主人公の動きによってすべてつながっていくというパターンはあるのだが、本作の場合は主人公(?)の犬丸君自身が最初から無理やり巻き込まれただけで、状況に流されてあたふたしているだけだから、物語に絡んでない感が半端ない。通常ならストーリー中盤ぐらいから話の中心に絡み始めて、最終的には主人公の選択がストーリーに大きな影響を与えるってのが常道なんだが、この作品の場合は「下手するとこいつは最後まで逃げてるだけでは?」なんて感想を抱かせる。
そもそもキャラクターも多すぎて整理できていない。作品の重要キャラと思われたシャアケにしたところで、数話前に離脱してからまるでいなかったかのようになっているし。この辺りのキャラが多すぎて整理がつかないってのは、ゲーム原作作品でありがちな問題点ではあるが。主人公が勇者様とかの「嫌でも世界の中心になる存在」なら、その状態でもなんとか話を進められるんだが、この作品の場合は「ただの気弱な兄ちゃん」だから、ストーリーに置いてけぼりにされてる感が作品全体から滲み出てくる。
うまくまとめれば名作になる可能性があるが、まとめきれなければ「結局主人公は最後まで何をやってたの?」という意味不明な作品になる可能性もあり。そして毎回ごとに後者の確率が増していっているような気がする。
次話はこちら
前話はこちら