白鷺館アニメ棟

放送中のアニメ作品について、アニメファン歴50年以上という鷺が軽いツッコミを交えて与太話

憂国のモリアーティ 04「希少な種」

今回はクズ子爵を「仕置き」する仕事人達

 過去編が終了して、またいわゆる「仕事人もの」に戻ったようです。

     
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 今回もこれまた見事なほどのクズが登場します。全くこの世界の貴族ってクズばかりなのか? って疑問を感じてしまいますが、程度の差こそあれ身分制社会の中で選民思想に染まってしまった者はあれに近しい感じにはなります。そもそも身分制社会ではないはずのアメリカでさえ、トランプの周辺とか見たらああいうレベルのがゴロゴロしてますよね。

 このクズ子爵がウィリアム達に交流を求めて接近してきますが、これはモリアーティが伯爵ってことが理由なんでしょうね。一応、公爵-侯爵-伯爵-子爵-男爵って順番で爵位階級になっていたはず。公爵っていうと王族になるし、侯爵って諸侯の侯で昔の地方の独立王レベルなんで、伯爵って実際は貴族ではかなり上位なんですよね。だから是非とも媚びを売ってご縁を作っておきたかってとこでしょうか。

 

 にしても、自分の大事なコレクションの管理を一手に任せている庭師に対して、あんな態度ってのは「身分が下の者は何があっても自分達に奉仕する生き物」ってぐらいの認識なんだろうな。相手が少なくとも人間だと考えていたら、そんな大事なものを任せている者に対してあんな仕打ちは普通できんわな。確かにこりゃウィリアム達に排除されて然りの歪んだ人間である。

 子どもを見殺しにせざるを得なかったことで、崩壊寸前になっていた庭師夫婦の関係も共通の秘密を持つことで復活という話。どちらかと言えば、共通の秘密と言うよりも、二人で共同して大事を成し遂げたという感覚の方がありそうな気もするが。実際のところ、直接的に手を下したわけではなく、あくまで病死ですのであれは。

 グレープフルーツは高血圧の薬を使用している人には御法度というの話が、つい最近に話題になりましたよね。ただこういかにも話題のネタだったら「ああ、この作品の作者、良いネタを知ったと喜んで飛びついたんだろうな」と感じて、少しこそばゆい時があるんですよね。まあ今回はこのネタを使用するべき必然性があるからまだ良いんですけど。私が以前に見たある二時間ドラマなんか、犯人が殺害の手段にあえて粉じん爆発を利用してるんですけど、それが粉じん爆発を使用するべき必然性がなく(発生条件の難しい粉じん爆発で殺害するよりも爆発物でも使った方が確実な上に、粉じん爆発にしたことによって犯人を分からなくするとかの意味も全くなかった)、ああ脚本家が何かで粉じん爆発というものがあるということを知って、そのネタを使いたくてしかたなかったんだろうなと感じて恥ずかしかったことがあります。「爆発物がなくても爆発が起こることがあるんだぞ、驚いたか」と脚本家がふんぞり返っているように見えて(笑)。

 

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